テレビの2022→2023モデル比較をしていきたいと思います。
今回はレグザを見ていきたいと思います。
全体図
まず初めに、ラインナップ構成と型番の変化から見ていきましょう。
レグザの場合・・
型番の末尾がL→2022発売モデル
型番の末尾がM→2023発売モデル
基本的にこんな感じで型番が変化しています。
レグザ 4Kテレビのラインナップは以下のようになります。
2022発売 | 2023発売 | |
有機EL | X9900L | X9900M |
X8900L→ | →継続 | |
ミニLED(液晶) | Z875L | Z970M |
Z870L | Z870M | |
液晶 | Z770L→ | →継続 |
Z670L→ | →継続 | |
Z570L→ | →継続 |
2023年10月の時点では、新型として発売されているのは3モデルのみとなっています。
他のメーカーにも当てはまることですが、例年とは異なり継続販売のモデルが多くなっています。
それではモデルごとに変更点を見ていきましょう。
有機EL
X9900L→X9900M
有機ELの最上位グレードに当たるのがこの9900シリーズです。
旧型
55X9900L
ほぼ完売状態です。
新型
55X9900M
2023 4月発売
X9900L(旧型)→X9900M(新型)の主な違いは・・
センシング
▶︎ミリ波レーダーなし→ミリ波レーダーあり
パネル
▶︎低反射ARコートなし→低反射ARコートあり
映像調整
▶︎おまかせAI ZRα→おまかせAI PRO
このようになっています。
レグザセンシング
ミリ波レーダーが視聴ポジションを測定し、自動で画質・音質を調整する仕組みです。
低反射ARコート
反射を抑え、明るいリビングでも鮮明な映像で視聴できます。
主なスペック
主要スペックを表にまとめると以下のようになります。
旧型 X9900L |
新型 X9900M |
|
種類 | 有機EL | 有機EL |
サイズ | 55 65 | 55 65 77 |
パネル | 有機EL | 低反射ARコート 有機EL |
レグザセンシング (ミリ波レーダー) |
ー | あり |
色表現 | 64色軸 | 64色軸 |
倍速 | ○ | ○ |
スピーカー出力 画面から音 |
90W ○ |
90W ○ |
ネット動画アプリ | 主要のみ | 主要のみ |
タイムシフトマシン | 対応 | 対応 |
個人的印象
ミリ波レーダーを使ったレグザセンシングが採用されたものの、もともと画質が良かったこともありそれほど大きな違いは感じません。
有機ELでは9900シリーズのみタイムシフトマシンに対応となっています。
旧型のX9900Lはほぼ完売ということで、有機ELかつタイムシフトマシンを使ってみたいということならこちらが候補となります。
また、下位のX8900Lは旧型が継続して販売となっています。
X8900Lはお手頃ではあるのですが、非光沢のパネルのもやっと感があって画質面では少しパッとしない印象です。
そういう面でも、せっかく有機ELを購入するならX9900Mがおすすめとなります。
ミニLED液晶
Z875L→Z970M
ミニLEDバックライト採用の液晶最上位モデルがこちらです。
サイズは65インチ以上のみとなっています。
旧型
Z875L
完売傾向ですが、家電量販店のネット通販でチラホラ見かける状況です。
新型
Z970M
2023年4月発売
Z875L(旧)→Z970L(新)の主な違い
▶︎センシング
ミリ波レーダーなし→ミリ波レーダーあり
▶︎自動調整
おまかせAI ZRα→おまかせAI PRO
▶︎スピーカー出力
70W→112W(85インチは82W)
このようになっており、スピーカー性能が大幅に強化されています。
112Wスピーカー
旧型Z875L
→下側のスピーカーがメインで上に高音の補助あり(合計70W)
新型Z970M
→下側メインに加え、センター・上と左右にもスピーカーを配置
合計出力112Wとテレビ全体で見てもトップクラスの充実度合いとなりました。
主なスペック
主なスペックを表にまとめると以下のようになります。
旧型 Z875L |
新型 Z970M |
|
種類 | ミニLED液晶 | ミニLED液晶 |
サイズ | 65 75 | 65 75 85 |
エンジン | ZRα | ZRα |
パネル | 量子ドットミニLED |
量子ドットミニLED 低反射ARコート |
レグザセンシング (ミリ波レーダー) |
ー | あり |
色表現 | 64色軸 | 64色軸 |
倍速 | ○ | ○ |
スピーカー出力 配置 |
70W 下+(上) |
112W※ 下+上+左右 |
ネット動画アプリ | 主要のみ | 主要のみ |
タイムシフトマシン | 対応 | 対応 |
※85インチは82W
個人的印象
今年最も変化が大きかったのがこのZ875L→Z970Mのモデルチェンジかと思います。
画質面はそれほど大きな進化ではないものの、スピーカー出力が大幅に強化されており、液晶テレビ最高峰のスペックとなっています。
ここ数年、どのメーカーでも音質にまでこだわったモデルを探すと、候補は有機ELに限られてしまう状況でした。
Z970Mは出力112Wということで、有機ELまで含めてもトップクラスのスペックとなっています。
画質面としては、広視野角パネルが採用されており・・
○視聴位置による見え方の変化が少ない
というメリットがある一方で
△他社のミニLEDモデルほどの明るさはない
という特徴があります。
他社ほどの明るさはないとは言え十分な明るさはありますので、家族揃ってのテレビ視聴には適しているんじゃないかと思います。
65インチ以上のみのラインナップということで購入のハードルは高いですが、そこがクリアできるならおすすめ度の高いモデルと感じています。
レグザの大きな強みであるタイムシフトマシンに対応している点も重要なポイントです。
タイムシフトマシン
対応の外付けHDD(別売り)を取り付けることで、指定したチャンネルのテレビ番組を自動で録画してくれる機能です。
過去に遡って番組を探したり、放送中の番組を最初から見たりといったことができます。
HDDがいっぱいになると、古い方から順番に自動で消去されていきます。
ミニLED液晶
Z870L→Z870M
55インチを含むミニLEDモデルで、液晶テレビでは2番手というポジションになっています。
旧型
Z870L
家電量販店ではほぼ完売状態となっています。
新型
Z870M
2023年4月発売
Z870L→Z870Mの主な違い
▶︎映像自動調整
おまかせAI ZRⅡ→おまかせAI
▶︎広色域
なし→28色軸
主なスペック
主なスペックは次のようになります。
旧型 Z870L |
新型 Z870M |
|
種類 | ミニLED液晶 | ミニLED液晶 |
サイズ | 55 | 55 65 75 |
エンジン | ZRⅡ | ZR |
パネル | 量子ドットミニLED液晶 |
量子ドットミニLED液晶 |
レグザセンシング (ミリ波レーダー) |
ー | ー |
色表現 | ー | 28色軸 |
倍速 | ○ | ○ |
スピーカー出力 配置 |
70W 下+(上) |
60W 下+(上) |
ネット動画アプリ | 主要のみ | 主要のみ |
タイムシフトマシン | 非対応 | 非対応 |
個人的印象
新型のZ870Mでは28軸カラーコントロール採用ということで、色のキレイさは若干アップしたように思います。
ただし、スピーカー性能は下がっているため、純粋な性能アップとも言えない感じです。
昨年はZ875Lがフラッグシップ、Z870Lがプレミアムモデルという格好で、両者ともサイズごとの最上位という位置付けでした。
ところが今年はZ970Mはフラッグシップなのに対して、Z870Mはスタンダードモデルという位置付けに変更されています。
1番手のZ970Mは画質・音質共に強化されていのに対し、2番手のZ870Mはほぼ据え置きという格好で、明確に差をつけられたなという印象です。
55インチもラインナップされているということで注目度は高くなりそうですが、価格次第で"お買い得"にも"中途半端"にもなるかと思います。
時間が経って55インチで20万円くらいまで下がってくるのを待ちたいところです。
Z970MとZ870Mの違い
せっかくなのでミニLEDの2モデルの違いも見ておきたいと思います。
2023年モデル ミニLED比較
最上位 Z970M |
2番手 Z870M |
|
種類 | ミニLED液晶 | ミニLED液晶 |
サイズ | 65 75 85 | 55 65 75 |
エンジン | ZRα | ZR |
パネル | 量子ドットミニLED |
量子ドットミニLED 低反射ARコート |
レグザセンシング (ミリ波レーダー) |
○ | ー |
色表現 | 64色軸 | 28色軸 |
倍速 | ○ | ○ |
スピーカー出力 配置 |
112W 下+上+左右 |
60W 下+(上) |
ネット動画アプリ | 主要のみ | 主要のみ |
タイムシフトマシン | 対応 | 非対応 |
主な違いを抜き出すと・・
▶︎映像
レグザ渾身のZRαエンジンはZ970Mのみ採用
▶︎音質
スピーカー大幅強化もZ970Mのみ
▶︎録画
レグザの大きな強みであるタイムシフトマシン対応もZ970Mのみ
ということで、画質・音質・便利さともにZ970Mが優れています。
他社もそうなんですが、やはり65インチが優遇されている格好ですね。
Z870MとZ770L比較
リビング用として人気の高い55インチで考えると、Z870Mが候補として挙げられます。
Z870MのライバルはZ770Lという感じがするので、この2つも比べておきたいと思います。
2023
ミニLED Z870M
2022
液晶 55Z770L
主なスペック
2022 Z770L |
2023 Z870M |
|
種類 | 液晶 | ミニLED液晶 |
サイズ | 55 65 75 | 55 65 75 |
エンジン | ZRⅡ | ZR |
映像特徴 | 量子ドット |
量子ドットミニLED |
レグザセンシング (ミリ波レーダー) |
ー | ー |
色表現 | ー | 28色軸 |
倍速 | ○ | ○ |
スピーカー出力 配置 |
60W 下+(上) |
60W 下+(上) |
ネット動画アプリ | 主要のみ | 主要のみ |
タイムシフトマシン | 非対応 | 非対応 |
このようになり、主な違いはミニLEDが採用されているか・いないかの部分になっています。
ミニLEDはおすすめではあるんですが、価格が高くなる点がネックとなります。
ミニLEDの説明はこちらのページでしています。
55インチの家電量販店ネット通販価格は・・
▶︎ミニLEDのZ870Mが24万円程度
▶︎従来液晶テレビのZ770Lが15万円程度
ということで、9万円もの差がついています。
これだけの価格差があるなら「普通の液晶テレビでいいや」ってなる方が多いでしょうし、私もそう思います。
画質にもこだわるということであればミニLEDがいいようにも思いますが、この価格だったら他の候補も入ってくるかなと思います。
Z870Mに関しては、値段が落ち着くまでは様子見になるかなと思います。
まとめ
最後に簡単にまとめておきたいと思います。
注目は純粋に強化されたZ970Mですかね。
現状では30万円台後半という状況で、この価格なら他の選択肢もあるように思います。
レグザは慣例的に発売から時間が経つと順調に値下がりするので、30万円台前半になればかなりお得感があるんじゃないかと思います。
Z870Mは55インチもあり候補に挙がることも多いかと思いますが、未だ残っているZ770Lが最大のライバルとなりそうです。
価格が落ち着くまでは様子見というところですかね。
以上、レグザ2023年モデルの変更点まとめでした。