エアコン

【実は相性×】エアコンの空気清浄って効果あるの? どのモデルがおすすめ?

最近、エアコンの案内をする際に

空気清浄がついたエアコン

を希望に挙げる方が増えているように感じます。

何かと空気のキレイさが取り沙汰されるご時世ですからね。

エアコンと空気清浄機、同じ空調機器同士ですからなんとなく効率の良い組み合わせに思えるかもしれません。

ですが、実際はそうでもないんですね。

どっちかというと、相性は悪いように思います。

そんなわけで、このページでは・・

▶︎空気清浄エアコンの基礎知識や注意点

▶︎空気清浄エアコン紹介

この辺りを中心にお伝えしていきたいと思います。

エアコンの空気清浄は効果ある?

みなさんが1番気になるのは・・

「どれくらいの効果なのか?」っていう部分じゃないかと思います。

まぁ、残念ながら具体的な効果は伝えようがないので・・

空気清浄機と比べてどの程度か

という格好でお伝えさせていただきたいと思います。

結論→ちょっとしたもの

先に結論をお伝えすると・・

エアコンの空気清浄はちょっとしたもの

という感じです。

というのも・・

エアコンに搭載されている空気清浄機能は

1万円台の空気清浄機の半分にも満たない程度の能力しかないからです。

例を見ていきましょう。

▼東芝 主に6畳向け ミドルグレード

空気清浄機能付きエアコンの代表メーカーといえば東芝ですね。

"大清快"の愛称の通り、清らかで快適な空気がコンセプトとなっています。

こちらのモデルの空気清浄適用床面積は8畳となっています。

これは空気清浄の能力としてはめちゃくちゃに小さいです。

次は比較のためにお手頃価格の加湿空気清浄機を見てみましょう。

▼シャープ お手頃加湿空気清浄機

シャープのベストセラーシリーズで、安い時なら1万円台後半で購入することができるモデルです。

こちらの空気清浄適用床面積は23畳です。

ちょっと紛らわしいのですが、これで大体8〜12畳に適した能力となります。

寝室や子供部屋におすすめという感じですね。

空気清浄機の能力はとても分かりづらく、「適用床面積=おすすめの部屋の広さ」とはなりません

空気清浄の適用床面積は部屋の広さの2〜3倍がおすすめとなります。

詳しくはこちらのページで説明しています。

空気清浄能力を抜き出すと・・

▶︎東芝エアコン大清快→8畳

▶︎シャープの小さめの空気清浄機→23畳

このようになり、エアコンの空気清浄能力はかなり小さいということが分かりますね。

 

他のメーカーは記載なし

東芝の大清快を例にみましたが、エアコンの空気清浄としてはこれでも優秀な部類です。

空気清浄付きエアコンは他に、日立・三菱・富士通・ダイキンあたりにもありますが、ちゃんと適用床面積の記載があるのは東芝と新型の日立Xくらいです。

いずれのメーカーも、具体的な数値が出てないことから、東芝を超えるような空気清浄能力があるとは考えにくいです。
 

期待しすぎは×でも

ここまで

エアコンの空気清浄機能はちょっとしたもの

ということをお伝えしてきました。

だからと言って、「意味がない」とか「やめた方がいい」というようなつもりは全くありません。

何が言いたいかというと・・

「空気清浄機の代わりになるほどではありませんよ」

ということです。

「空気清浄付きエアコンがあれば、空気清浄機を買わなくてもいいんじゃないか」というのは期待が大きすぎるように思います。

特にリビングで使うには能力が低すぎる気がします。

最近は15畳以上のLDKも多くて、中には20畳越えのお家なんかもちらほらあるようです。

そこに適用床面積8畳では、いくらなんでも小さすぎます。

 

寝室・子供部屋には○

空気清浄エアコンのおすすめのシチュエーションとしては寝室や子供部屋です。

寝室や子供部屋には空気清浄機を設置しないご家庭も多いと思います。

6~8畳のお部屋であれば、エアコンの空気清浄で充分とは言わないまでも、ある程度効果が見込めるんじゃないかと思います。

「無いよりはあった方がいい」

「あったら嬉しい」

という位置付けですかね。

 

シャープのエアレストは別格だけど・・

実は機種だけ、空気清浄機並みの適応床面積を持ったモデルがあります。

シャープのレアレストというモデルです。

↓主に14畳(4.0kW)

なんと空気清浄適用床面積55畳となっています。

これならLDKでも充分に使っていける能力です。

じゃあ、このモデルが人気かといえばそんなことはありません。

むしろ、全くと言っていいほど売れないです。

理由は簡単で、スペックの割に価格が高いからです。

主に14畳モデルの場合・・

年間電気代の目安
省エネ達成率
多段階評価
40,100円
77%
★×1.2
低温暖房能力 4.8
フィルター自動掃除 なし
Wi-Fi 内蔵

プラズマクラスター25000搭載・Wi-Fi子機内蔵など、いいところもあるんですけど、省エネ性能や冷暖房能力は下位モデル並みとなっています。

空気清浄機能に全振りしたようなスペックといえばいいですかね。

それでいて価格は上位モデル並みとなっています。

エアコンで空気清浄もできるメリットはありますが、手頃なエアコンと空気清浄機を別々に買った方がだいぶ安上がりなんですよね。

そんなわけで、これを買うお客さんは滅多にいません。

それじゃあ次は、お部屋ごとにどんな空気清浄付きモデルがあるのかみていきましょう。

空気清浄あり
リビング向け・ハイグレード

まずはリビング向けモデルから紹介します。

エアコンの性能で括った時にハイグレードに入るような性能のモデルで、主にリビングにおすすめのグレードとなります。

▼性能のイメージはこんな感じです。

省エネ性能
冷暖房性能
フィルター自動そうじ あり

エアコンとしてはおすすめのモデルではありますが、空気清浄を目当てに選ぶのはちょっと微妙かなって思います。

東芝 大清快
DRシリーズ

↓冷房時主に14畳(4.0kW)

年間電気代の目安
省エネ達成率
多段階評価
28,800円
107%
★×4.0
低温暖房能力 8.9
フィルター自動掃除 あり
無線LAN 内蔵

東芝の最上位グレードです。

▶︎プラズマ空気清浄

▶︎UVプレミアムクリーン

▶︎レーダー機能

といった特徴があります。

プラズマ空気清浄

室内機全面に大型の空気清浄ユニットが搭載されています。

空気清浄の方式としては・・

→ユニットで静電気を発生させ、熱交換器で埃をキャッチ

→熱交換器につく水滴でホコリを洗い流す

→汚れは屋外へ排水される

といった工程になっています。

UVプレミアムクリーン

室内機内部にUV発生器を搭載しており、熱交換器を除菌する効果が見込めます。

レーダー

人の位置を感知するレーダーが採用されており・・

風を当てる・風を避ける

を選択できるようになっています。

他のメーカーにも人感センサーはありますが、レーダーが一番機敏に反応するように感じます。

東芝DRのポイント

しばらく不在になっていた東芝の最上位グレードですが、今年久々に復活となりました。

ここ数年発売がなかったということで、存在感は薄めです。

東芝に関しては、発売から時間が経つほどに価格が大きく下がる傾向にあります。

値段が下がってきたらチャンスというところですかね。

 

日立 白くまくん
Xシリーズ

↓冷房時主に14畳(4.0kW)

年間電気代の目安
省エネ達成率
多段階評価
28,000円
110%
★×4.5
低温暖房能力 8.9
フィルター自動掃除 あり
無線LAN 内蔵

日立の最上位グレードで、今年フルモデルチェンジしています。

フルモデルチェンジの大まかな内容としては・・

▶︎センサー機能は大幅削減

▶︎空気清浄機能が大幅強化

こんな内容となっています。

空気清浄が強化されているのはこの世代からです。

RAS-X〇〇N2

と、容量の後にNの付く世代のみ当てはまります。

「23X」とか、「XのN年度モデル」などと呼ばれることもあります。

23年Xの主な特徴としては・・

▶︎プレミアムプラズマ空気清浄

▶︎ヒートプラス凍結洗浄

▶︎ファン掃除ロボ

プレミアムプラズマ空清

内容としては東芝と近いものとなっっています。

▶︎ホコリを帯電させ、熱交換器でキャッチ

▶︎凍結洗浄で洗い流す

東芝の場合は熱交換器についたホコリを洗い流すタイミングは、冷房や除湿の後。

それに対して、日立は冬でも凍結洗浄できるので、その点はこちらが有利かと思います。

ヒートプラス凍結洗浄

熱交換器の温度を下げることで霜を作り、ホコリを絡めとって洗い流す効果が見込めます。

さらにXシリーズでは、ヒートプラス凍結洗浄が採用されており、高温で油を融かしてから洗浄するようようになっています。

ファンお掃除ロボ

エアコンは↑のような筒状のファンを回転させることで風を送っています。

この羽根の部分にホコリがつきやすいです。

扇風機の羽根に埃がつくのと同じですね。

このファンについたホコリをブラシで落としてくれる機能が"ファンお掃除ロボ"です。

ファンにブラシを当てるようなお掃除方法を採用しているのは、今の所日立くらいです。

日立Xシリーズ(N年度)のポイント

日立はバランス良いスペックや凍結洗浄もあって人気のメーカーとなっています。

フルモデルチェンジ直後ということで評判待ちという部分もありますが、引き続き注目のモデルにはなる予感がします。

空気清浄目当てで選ぶというよりは、凍結洗浄・ファンロボ・銅合金などの清潔機能が魅力という感じですね。

日立もセールで売り出しになっている様子をよく見かけるので、タイミングが合えばおすすめ度合いが高くなります。

 

リビング向けはこの2機種です。

空気清浄あり
寝室向け・ミドルグレード

次はミドルグレードモデルを紹介していきます。

位置付けとしては・・

価格を抑えたフィルター自動お掃除モデル

となります。

省エネ性能や暖房性能は高くはありませんが、機能が充実しているモデルが多く揃っています。

「寝室には空気清浄機は置かないから、空気清浄機能があったら嬉しいな」という方は多いんじゃ無いかと思います。

そんなわけで、ここが一番オススメのカテゴリーとなります。

三菱 霧ヶ峰
Rシリーズ

↓冷房時主に10畳(2.8kW)

年間電気代の目安
省エネ達成率
多段階評価
24,700円
87%
★×2
低温暖房能力 3.5
フィルター自動掃除 あり
無線LAN 別売り

三菱のミドルグレードモデルです。

特徴としては・・

▶︎ヘルスエアー

▶︎外せるボディ

▶︎ムーブアイ

ヘルスエアー

こちらも電気の力を使ってホコリをキャッチ&高電圧でカビや菌を抑制する方式が採用されています。

東芝や日立よりもユニットが小さいので、空気清浄効果は少し落ちるんじゃ無いかと予想されます。

その代わり、本体のお手入れの邪魔になりにくいというメリットがあります。

また、熱交換器ではなくユニット自体にホコリを吸着させるので、ユニット自体を手軽に洗える点も有利かと思います。

高電圧でウイルスを抑制というのは、ダイキンのストリーマみたいな雰囲気ですね。

ストリーマとの比較は最後の方、ダイキンの項目でお伝えします。

外せるボディ

三菱Rシリーズは、フィルターお掃除メカを外して内部までお手入れできる"外せるボディ"が採用されています。

汚れのつきにくいコーティングもされてはいますが、やはりコーティングだけでは不安なもの。

パーツを外して汚れをチェックしたり、掃除機・ハンディモップをかけたりできるのは大きな魅力です。

ムーブアイ

赤外線センサー"ムーブアイ"で人や物をセンシングし、効率良い運転を行います。

さらに、体感温度に応じて、消費電力の少ないサーキュレーター運転への切り替えも自動で行うように設定することができます。

三菱Rシリーズのポイント

プラズマ空気清浄に加え、外せるお掃除メカ・ムーブアイとバランス良く機能が揃ったモデルとなっています。

最近はエアコン内部の清潔さに気を配る方も増えていますので、特に寝室用なんかに人気のモデルとなっています。

 

富士通
Dシリーズ

↓冷房時主に10畳

年間電気代の目安
省エネ達成率
多段階評価
25,100円
86%
★×1.9
低温暖房能力 3.6
フィルター自動掃除 あり
無線LAN 別売り

こちらもミドルグレードモデルということで、三菱Rシリーズと近い価格帯となっています。

特徴としては・・

▶︎熱交換器加熱除菌

▶︎コンパクト室内機

こんなところでしょうか。

プラズマ空気清浄

三菱Rシリーズ同様に、電気集塵ユニットを使った空気清浄となっています。

熱交換器加熱除菌

↑※画像のモデルはXシリーズとなっています。

冷房・除湿運転後の結露水を加熱し、55度のお湯の力で洗浄・除菌を行います。

他メーカーよりも高温に加熱するということで、唯一「付着してしまった菌にも効果あり」となっています。

コンパクト室内機

室内機のサイズが・・

幅77.7cm 高さ25cm

とコンパクトなサイズとなっています。

三菱のRシリーズも高さ25.5cmと小さいですが、こちらは幅も少し小さめということでよりコンパクトな室内機となっています。

富士通Dシリーズのポイント

バランス良く清潔性の高い三菱に対して、こちらは熱交換器の清潔性を重視した構成となっています。

「自分でも手入れする」なら三菱がベスト。

「自分ではしないなぁ」なら富士通がベターという感じですかね。

価格的には大手の中では手頃な部類ということで、寝室や子供部屋に積極的に狙って良いモデルじゃ無いかと思います。

 

空気清浄機あり
子供部屋向け・お手頃グレード

フィルター自動お手入れのないモデルで、価格重視の選び方ならこちらが候補になります。

主に使用頻度の少ないお部屋向けという感じですね。

この価格帯で空気清浄付きは東芝くらいでしょうか。

東芝
Pシリーズ

↓冷房時主に6畳

年間電気代の目安
省エネ達成率
多段階評価
19,700円
86%
★×1.9
低温暖房能力 2.8
フィルター自動掃除 なし
無線LAN 内蔵

東芝のお手頃グレードモデルに該当します。

少し詳しく言えば、一番シンプルなモデルに空気清浄と無線LANを付け足した「ちょい足し」的なグレードですね。

空気清浄搭載の中では最も手頃なモデルとなります。

DRシリーズ同様に適用床面積8畳の空気清浄が搭載されています。

東芝Pシリーズのポイント

お手頃グレードでありながら、上位と同等の空気清浄が搭載されている点が魅力と言えます。

また、無線LAN内蔵というのも嬉しいですね。

ただし、価格優先の場合は空気清浄や無線LANのないMシリーズに流れるケースもよくあります。

検討時の価格差次第という感じですかね。

個人的にはMシリーズとの値差が1万円以内なら、こちらをオススメしたい気持ちになります。

 

ダイキン

「空気清浄」というと、空調機器メーカーであるダイキンを思い浮かべる方も多いんじゃないでしょうか。

そのイメージ通り、ダイキンはほとんどのモデルで"ストリーマ空気清浄"を搭載しています。

現状、家電量販店で扱いのあるモデルは全てストリーマ付きです。

それで、肝心の空気清浄機能なんですが、ちょっと首を傾げたくなる内容です。

一般的な「空気清浄」とはちょっと違う機能という印象ですね。

というのも、上記で紹介したエアコンとは異なり、ダイキンエアコンには特にチリやホコリを集めるような仕組みが見当たらないんですね。

「ストリーマで浮遊ウイルスを抑制する」というのはわかるんですけど、それを空気清浄というのは違和感があります。

また、カビやウイルスの働きを抑制するまでにかかる時間もかなり長いです。

先ほど紹介した三菱Rシリーズにも高電圧でウイルス抑制があります。

ダイキンのRシリーズ(ハイグレード)と三菱のRシリーズ(ミドルグレード)でと比較すると・・

両者とも6畳の空間で試験した結果の記載があります。

  ダイキン
Rシリーズ
三菱
Rシリーズ
ウイルス99%低減まで 380分 160分
浮遊菌 記載なし 130分
カビ 記載なし 100分

こんな感じです。

空気中の汚れの捕集としては、抗ウイルスフィルターというものはあるんですが、これはストリーマの有効射程範囲外です。

何が言いたいかというと

「ダイキンは価格が高いから空気清浄もいいのでは?」と期待するのはNGということです。

もともと、エアコンの空気清浄自体がちょっとしたものなので、空気清浄の部分だけでダイキンがどうこうということにはなりません。

ただ、本体金額が高いということで、「値段も高いし、他よりいいかも」みたいに思う方もいるんですが、それはちょっと期待が大きいですね。

 

まとめ

空気清浄付きエアコンを紹介してきました。

繰り返しになりますが、エアコンの空気清浄機能はちょっとしたもので、空気清浄機には遠く及びません。

とは言え、あれば嬉しい機能ではあると思います。

おすすめシチュエーションは寝室にミドルグレード

三菱Rシリーズ

富士通Dシリーズ

あたりが良いかと思います。

リビングの場合はエアコンの空気清浄では力不足なので、機種選びの軸にするには弱いかなぁという印象です。

 

以上、空気清浄機能付きエアコンの紹介でした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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