種類が豊富なダイキンのエアコン。
「どのモデルにしようか悩む」
「違いがイマイチわからない」
という方も多いようです。
特に、上位モデルのRシリーズ・Aシリーズ・Dシリーズはスッペックもそっくりなんですよね。
そんなわけで、このページでは・・
ダイキンエアコン
Rシリーズ
Aシリーズ
Dシリーズ
この3モデルの違いに絞ってお伝えしたいと思います。
R・A・Dシリーズの概要
まずは大まかに違いをお伝えしたいと思います。
基本的に電気代・冷暖房能力といった基本的な性能は共通のものが多く、機能や仕様が異なる格好です。
基準になるのはAシリーズです。
基準モデル Aシリーズ
Aシリーズの特徴は・・
▶︎省エネ性能・冷暖房能力が高い
▶︎加湿・換気機能なし
▶︎一般地仕様
このような内容となっています。
加湿・換気付き Rシリーズ
"うるさらX"という愛称で呼ばれるモデルがこちらです。
Aシリーズに加湿と換気を加えたものがRシリーズとなります。
Rシリーズの特徴は・・
▶︎省エネ性能・冷暖房能力はAシリーズと同じ
▶︎加湿・換気機能あり
▶︎一般地仕様
このような内容となっています。
エアコンの中では貴重な加湿機能を備えており、ダイキンの中でも特に人気の高いモデルとなっています。
寒冷地仕様 Dシリーズ
Dシリーズの特徴は・・
▶︎省エネ性能・冷暖房能力はA・Rとほぼ同じ
▶︎加湿・換気機能なし
▶︎寒冷地仕様
このような内容となっています。
寒冷地仕様ではありますが、暖房能力はRシリーズ・Aシリーズと同じ(一部サイズを除く)となっています。
表にまとめるとこんな感じです。
基準 Aシリーズ |
加湿・換気 Rシリーズ |
寒冷地仕様 Dシリーズ |
|
省エネ性能 | 共通 | ||
冷暖房性能 | 共通 | ||
加湿・換気 | なし | あり | なし |
寒冷地仕様 | ー | ー | ○ |
ポイント
このように
Aシリーズを基準として・・
Aシリーズに加湿と換気を加えたのがRシリーズ
Aシリーズを寒冷地仕様にしたのがDシリーズ
となります。
では次はもう少し詳しく各項目をチェックしていきましょう。
電気代
冷暖房能力をチェック
次はもう少し詳しく電気代の違いをチェックしていきましょう。
年間電気代の目安 省エネ基準達成率 多段階評価 |
|||
サイズ | 基準モデル Aシリーズ |
加湿・換気付き Rシリーズ |
寒冷地仕様 Dシリーズ |
2.2 | 17,000円 100% ★×3 |
なし | |
2.5 | 19,400円 100% ★×3.0 |
18,800円 109% ★×3.4 |
|
2.8 | 21,000円 103% ★×3.4 |
21,000円 109% ★×3.4 |
|
3.6 | 28,300円 98% ★×2.8 |
なし | |
4.0 | 28,800円 107% ★×4.0 |
28,800円 114% ★×4.0 |
|
5.6 | 44,700円 101% ★×2.6 |
44,700円 108% ★×2.6 |
|
6.3 | 51,900円 101% ★×2.4 |
51,900円 108% ★×2.4 |
|
7.1 | 62,500円 98% ★×2 |
||
8.0 | 74,300円 96% ★×1.6 |
||
9.0 | 90,100円 92% ★×1.2 |
なし |
このように・・
容量(対応畳数)が同じであれば、電気代は同じ
となっています。
省エネ基準達成率の違い
表をご覧いただくと分かるように、年間電気だが同じにもかかわらず省エネ基準達成率が異なるケースがあります。
例えば4.0kW容量の場合・・
年間電気代の目安 省エネ基準達成率 多段階評価 |
||
Aシリーズ Rシリーズ | Dシリーズ | |
4.0kW | 28,800円 107% ★×4.0 |
28,800円 114% ★×4.0 |
このように電気代の目安・多段階評価が同じでも、省エネ基準達成率が違うものもあります。
これは、一般地仕様と寒冷地仕様で求められる省エネ性が異なるためです。
寒冷地仕様モデルは少し採点基準が甘いので、達成率が高くなる感じですね。
実際の電気代に違いが出るわけではありません。
まぁ、細かく言えば凍結防止ヒーターが働いた場合、その分の電気代は別でかかります。
凍結防止ヒーターは常にONというものではないですし、消費電力もそこまで大きくはありません。
環境次第で変わると思うのですが、ここではカタログ数値ベースでお話ししています。
冷暖房能力をチェック
次は冷暖房の能力に違いがあるのかを見ていきましょう。
よく使われる数値として・・
上段→冷暖房の幅
下段→低温暖房能力
というように記載します。
冷房能力の幅 低温暖房能力 |
|||
サイズ | 基準モデル Aシリーズ |
加湿・換気付き Rシリーズ |
寒冷地仕様 Dシリーズ |
2.2 | 0.5~3.3 4.5 |
ー | |
2.5 | 0.5~3.5 4.7 |
0.7~3.5 5.6 |
|
2.8 | 0.7~4.0 5.8 |
0.5〜40 8.3 |
|
3.6 | 0.7~4.1 5.8 |
ー | |
4.0 (200V) |
0.5~5.3 9.1 |
||
5.6 | 0.5~6.0 9.1 |
||
6.3 | 0.5~6.5 9.1 |
||
7.1 | 0.5~7.3 9.1 |
||
8.0 | 0.5~8.2 9.1 |
0.6~8.2 9.4 |
|
9.0 | 0.6~9.1 9.5 |
ー |
このようになります。
2.8kWに関してはRシリーズ・Aシリーズは100V電源、Dシリーズは200V電源ということで暖房能力に差がついています。
ですが、リビングで採用されることの多い4.0kW(冷房時主に14畳)~7.1kW(冷房時主に23畳)は同じ数値となっています。
ポイント
Dシリーズは寒冷地仕様モデルということで・・
「寒冷地仕様だから他のモデルよりも暖房が強いのかな?」といった期待を持つ方も多いでしょう。
ですが、表をご覧いただくと分かるように、多くのサイズで一般地仕様のRシリーズ・Aシリーズと違いはありません。
他のメーカーでは一般地モデルよりも寒冷地モデルの方が少し暖房が強くなっているケースが多いですが、ダイキンの場合は同じ設定のようです。
要点チェック
4.0kW(冷房時主に14畳)のモデルを例に、ここまで出てきたポイントをまとめておきます。
基準 Aシリーズ |
加湿・換気 Rシリーズ |
寒冷地仕様 Dシリーズ |
|
年間電気代の目安 省エネ達成率 多段階評価 |
28,800円 107% ★×4.0 |
28,800円 107% ★×4.0 |
28,800円 114% ★×4.0 |
冷房能力 | 0.5〜5.3 | 0.5〜5.3 | 0.5〜5.3 |
暖房能力 低温暖房能力 |
0.4〜12.2 9.1 |
0.4〜12.2 9.1 |
0.4〜12.2 9.1 |
加湿・換気 | ー | ○ | ー |
仕様 | 一般地 | 一般地 | 寒冷地 |
R・A・Dシリーズは・・
電気代や冷暖房性能は同じで、加湿の有無や仕様だけが異なる
ということになります。
価格をチェック
価格は常に変動しますが、発売時の価格としては
RとDが高く、Aは少し安め
という感じになっています。
具体的な価格はリンク先をご覧ください。
↓基準モデルAシリーズ
冷房時主に14畳
↓加湿・換気モデルRシリーズ
冷房時主に14畳
↓寒冷地Dシリーズ
冷房時主に14畳
寒冷地仕様の必要性
これまでの説明を聞いて
「寒冷地仕様を買う意味がないんじゃ・・」
みたいに感じた方も多いかもしれません。
AシリーズとDシリーズは多くのサイズで性能・機能が同じですからね。
言い換えれば、Aシリーズを寒冷地仕様にしたものがDシリーズということになります。
じゃあ、一体何がどうなって"寒冷地仕様"になるのかという話に移ります。
寒冷地仕様とは・・
「寒冷地仕様のエアコンとはどんなものか?」
この答えとしてわかりやすいものの1つに省エネラベルの説明文があります。
記載されている文章を抜き出します。
"寒冷地仕様とは、積雪、低温に起因する故障を防止するように設計等されたものです。"
このように書いてあります。
具体的に言えば、室外機に凍結防止ヒーターを備えたエアコンが寒冷地仕様となります。
凍結防止ヒーター
暖房時の霜取り工程で発生した排水が、室外機の底面で再凍結するのを防ぐためのヒーターです。
↑パナソニックHPより
エアコン底面に配置されています。
凍結防止ヒーターは故障を防ぐための装置です。
よくごちゃ混ぜに覚えている人がいますが・・
▶︎霜がつくのを防ぐものではありません。
▶︎ノンストップ暖房とは関係ありません。
暖かさに期待は・・
Aシリーズ(一般地)とDシリーズ(寒冷地)の違いは、主に凍結防止ヒーターの有無ということをお伝えしました。
ですから「寒冷地仕様を買う必要があるのか?」という質問に対しては
「積雪が多い地域以外では特に必要はない」という返答になります。
膝上くらいの積雪がちょいちょいあるくらいの地域なら寒冷地仕様が良いと思います。
そこまで積もらないということであれば、一般地仕様のAシリーズでOKです。
他に、積雪は少なくても最低気温がマイナス5度よりも下がる地域の場合も寒冷地仕様がおすすめです。
寒冷地仕様モデルを選ぶ際には・・
暖かさに期待して寒冷地仕様を選ぶのはNG
凍結による故障のリスクを減らす目的ならOK
という感じになります。
もっと暖かいエアコンがいいという場合は
▶︎容量をアップする
▶︎他のメーカーも候補に入れる
といった選択をした方が効果が大きいんじゃないかと思います。
まとめ
最後に簡単におさらいしておきたいと思います。
▶︎Aシリーズがベーシックな内容
▶︎Aシリーズに加湿と換気を加えたのがRシリーズ
▶︎Aシリーズに凍結防止ヒーターを加えたのがDシリーズ
▶︎電気代や冷暖房能力は同じ(例外あり)
という感じです。
人気は断然Rシリーズですね。
やっぱりダイキンといえばうるさらですからね。
加湿と換気があってこそのダイキンという雰囲気があります。
以上、ダイキンエアコンA・R・Dシリーズの違いについてでした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。