暖房器具 扇風機

【電気代測定】ダイソン ホット&クールの暖かさ・実消費電力・運転音を測ってみた

今日は我が家で使っているダイソンのホットアンドクールをチェックしていきたいと思います。

「急に寒いな」といった時にも便利な電気温風ヒーター。

中でも目を引くデザインと価格に宣伝などもあってか、ホット&クールが気になっている方も多いようで、店頭でのご案内の回数も増えている感じがします。

特にみなさん気になるのは、暖かさ・電気代・運転音の3つのようです。

ということで、本日は

我が家のホットアンドクールを使って・・

▶︎部屋の暖まり方を調べたり

▶︎電気代や運転音を測ってみたり

したいと思います。

↓動画版はこちら

 

使用中のモデル

まずは我が家の使用モデルを紹介します。

型番はHP02

製造年数は2016年となっているので、もう7年ほど使っていることになります。

設計上の使用年数は10年ということで、もう少し頑張ってもらいところです。

7年も前のモデルということで、現在は販売終了となっています。

今販売中のモデルの中で言えばHP03がほとんど同じスペックで、その他のモデルも共通の特徴が多いので、今購入を検討している方にも参考にしていただけると思います。

 

ホット&クールでできること

まずは基本としてホットアンドクールで何ができるのか確認しておきましょう。

ダイソン ホットアンドクールは・・

▶︎扇風機

▶︎温風ヒーター

▶︎空気清浄機(HPシリーズのみ)

3つの役割が備わっています。

下側のこの辺から空気を吸って、上の輪っか状のパーツの隙間から風を出すようになっています。

▶︎風を吸って、そのまま出すと扇風機

▶︎温めてから出すと温風ヒーター

になるというわけです。

ホットアンドクールという名前のせいなのか、価格が高いせいなのか、時々エアコンみたいに冷風が出ると思っている方もいるんですが、残念ながら風を送っているだけでただの扇風機です。

風を吸うときは空気清浄のフィルターを通過するようになっているので、扇風機であれ温風ヒーターであれ運転中は空気清浄も同時に行われます。

リモコン

一部モデルはアプリ対応も

一部のモデルではリモコンの他にアプリでの操作にも対応しています。

ホットアンドクールにはアプリ対応と非対応のモデルがあるんですが、私の使っているHP02はアプリ対応です。

アプリではスケジュール設定が可能なんですけど、これがめちゃくちゃ便利です。

室内でリモコン代わりに使えるのはもちろん、外出先からのオンオフにも対応しています。

リビングにいながら寝室のホットアンドクールをオンにするとか

会社から帰宅する前に電源を入れておく

といった使い方が可能です。

加えて、スケジュールタイマー運転にも対応しており、曜日ごとに電源オンの時刻とオフの時刻を設定できます。

例えば、平日は朝7時にオン・8時になったらオフといったように設定が可能です。

運転が切れる時間も設定できるのがいいんですよね。

消し忘れがなくなるので安心です。

電気暖房でリモコン付属の機種というのは少ないので、リモコンやアプリ対応というのはホットアンドクールを使うメリットの1つといえるんじゃないかと思います。

 

暖かさについて

次はどれくらい暖かいかについての話です。

カタログに記載されている暖房の適用床面積はこのようになっています。

  木造 コンクリート
断熱材なし 3 4.5
断熱材50mm 6 8

木造住宅かコンクリート住宅か、断熱材有か無しかで変わり、3から8畳の広さに対応となります。

では実際に運転してみましょう。

暖房は手動で10段階と、温度設定してのオートモードがあります。

吹き出しの温度は・・

▶︎吹き出し口付近で約41度

▶︎1m離れると約31度

温風にあたっていれば、つけて数分で暖かさを実感できて結構いい感じです。

あるとないとでは大違いですね。

それでは実際に使った時の室温の変化を見て見ましょう。

環境はこんな感じ

私の住んでいるところは、膝まで雪が積もるようなことは滅多にないけど、毎年スタッドレスタイヤは履くくらいの地域です。

部屋はコンクリート住宅の6畳。

部屋の角にダイソンを設置し、吹き出し口前と、部屋の中央付近、反対側の角の辺りに温度計を設置します。

1回目 ちょっと寒い

室内約19度 外は17度

「ちょっと寒いけど、あったかい格好すれば大丈夫かな」くらいの場合です。

すこし温まればいいので、設定は弱めの23度で運転します。

30分ほどかけて設定した23度まで室温が上昇しました。

室温が上がった後は送風に切り替わって、時々温風を出して室温をキープしているような感じでした。

これならそんなに電気代はかからなそうです。

ということでちょっと肌寒いくらいの時なら、そこそこ早く部屋が温まり、電気代もそれほどかからなそうという結果となりました。

 

2回目 「さすがに暖房欲しい」時

今度はもう少し寒くて室温14度 外が11度の時です。

1回目よりももう少ししっかり温めたいので、今回は設定を25度で運転開始。

運転開始直後から順調に室温は上がりましたが、今度は設定した室温になるまで4時間ほどかかりました。

その後も温風がずっと出ていて、時々送風に切り替わるという感じです。

これは電気代も高そうです。
(次のパートで計算します)

ということで、さすがに暖房が欲しいよねというくらいの寒さになると、部屋の暖まり方や運転状況が大きく変わることがわかりました。

室温の変化

2回目(室温14度付近でスタート)した時の、場所・時間ごとの室温計の履歴はこうなりました。

 

もっと寒い時

もっと寒い時期はどうなんでしょうか。

今は11月ということで、気温が一桁みたいに大きく冷え込む日はありません。

代わりに、私がホットアンドクールを購入したときに書いたブログ記事を見てみましょう。

家は違いますが、当時もコンクリート住宅の6畳で使っています。

温風に当たっていれば暖かいのは当然ですが、部屋全体としてもそこそこ温まります。

ちなみに今日の環境は・・

・外気温マイナス1度

・暖房つける前の時点で室温20度

・そこからずっと最高温度設定で1時間ほど運転して、今は室温は24度

隣の部屋の暖房のおかげで最初からある程度温まっていたところからスタートしています。

何日か使ってみましたが、フルパワーで使ってもこれ以上は室温は上がらないようです。

こんなふうに書いていました。

1時間かけて4℃上昇、そして温度設定を最高にしてもピークで24度までしか上がらないわけですから、これでも凌げるけどちょっと物足りないという感じですね。

適用床面積では、コンクリート住宅なら8畳という記載でしたが、8畳では厳しいんじゃないかという印象でした。
 

冷暖房は地域に合わせて

適用床面積が8畳なのに6畳でギリギリぐらいだった原因は地域差でしょうね。

適用床面積は東京基準のはずです。

先ほどお伝えしたように、私が住んでいる地域は大雪は降らないけれど、毎年スタッドレスは履くぐらいの東京よりも寒い地域です。

これくらいの地域では、ホットアンドクールだけで冬を乗り切るのは、絶対無理とは言わないですけど、結構厳しいんじゃないかなぁと思います。

冷暖房製品を購入する際は、部屋の広さや建物の種類だけでなく、地域も考慮してご検討ください。

特にアパートや築年数の経っている戸建ての場合は慎重に考える必要がありそうですね。

部屋全体を温めるのではなく、温風にあたってスポット的に使う分にはいいと思います。

 

余談 冷暖房品のネット情報

ここで少し余談なんですけど、

エアコンとか暖房器具のネット記事とかYouTube動画ってたくさんありますよね。

その中で、これで十分あったかいとか、全然暖かくないと書いてあったりすると思います。

みなさんご承知の通り、気候とか気温は地域差がどでかいです。

極端な話、灯油製品は使ったことないなっていう人もいれば、灯油以外は信用できないという人もいるわけです。

さらに、建物の種類、使用する環境や条件、感じ方の個人差などの影響もとても大きいです。

私のこの動画も、どこかのの誰かにとっては全く的外れな話になっているという可能性も十分にあります。

ネットは全国の情報に簡単にアクセスできるのが魅力ですが、その分地域とか環境は見えにくいように思います。

あっちとこっちで全く違う環境だったなんていうこともあるわけです。

特に冷暖房の場合はその点を考慮してお選びいただければと思います。

じゃあ暖房の話に戻ります。

ホット&クールの暖房は優秀か?

ホットアンドクールの暖房能力はご覧いただいた通りなんですけど、これって他の製品と比べてどうなんでしょうか。

▶︎価格が高い分、他の電気暖房よりも暖かい

▶︎それとも、他とそんなに変わらない

どっちなんでしょうか。

私としては後者の「他とそんなに変わらない」という感覚です。

他の1200wクラスの温風ヒーターと大きな差はつかないという感じですね。

ただ、電気ヒーターの性質上、大きな差にはならないはずです。

ここでは詳しくは説明しませんが、電気暖房は使った電気以上の暖かさを得ることはできません。

どれだけ頑張っても限界が決まっていようなイメージです。

暖かさだけでいうなら、2万円くらいのセラミックファンヒーターでも似たような感想になると思います。

 

電気代を計算してみる

次はみなさんが一番気になるであろう、暖房を使った時の電気代をチェックしていきます。

カタログ値で計算

最大運転の時は1200Wなので、これは計算すればすぐに出ます。

単価を1kWh31円で計算して、1時間あたり約37円です。

朝晩で5時間使ったとすると1日185円。

1ヶ月30日では5550円になります。

まぁ、これは常に最大だったらという場合なので、実際に使った時はここまでにはならないはずです。

ということで、実際に使った場合の消費電力をワットチェッカーで測ってみました。

1回目 ちょいさむの時

先ほど1回目に室温を測った時の消費電力のグラフはこんな感じです。

最初30分 温風が出ている間は900w程度での運転が続き、その後送風に切り替わっています。

その後は約1時間おきくらいに温風がでて消費電力が上がっていますね。

3時間使っての電気代は約22円です。

このペースであれば、月の電気代は700円程度に収まります。
 

2回目 「さすがに暖房欲しい」の時

次は2回目の室温計測の時のグラフです。

夜の9時前から朝の7時くらいまで使っています。

最初の4時間くらいはずっと1000w前後で運転し、その後はところどころ送風に切り替わり消費電力が下がっています。

夜の9時頃から朝の7時頃まで使っての電気代は約244円でした。

このペースで1ヶ月使うと、月に約7300円の電気代がかかることになります。

たけぇ。

まぁ、これはダイソンに限らず、電気温風ヒーターは暖房は大体こんなものです。

温風時は消費電力が高い

ただ、1つ発見だったのは、温風が出ている時は常に1000wくらい使っているということです。

一般的な温風ヒーターは強弱の2段階があって、切り替えが可能です。

ホットアンドクールも内部的に出力が切り替わっているかと思いきや、温風が出ている時はずっと高い消費電力のままでした。

今回は風量はずっと一番弱くしていたんですが、それでも温風が出ている間は消費電力が大きいようです。

「風を弱くして電気代を節約」というわけにはいかないようです。

ということで、ホットアンドクールを使う際には、いかに温風が出る時間を減らせるかが節電のポイントになりそうです。
 

運転音を計測 扇風機と比較

次は運転音を測ってみます。

スマホアプリで簡易的に音の大きさを測り、参考に普通の扇風機と比べてみます。

扇風機と比較

扇風機の弱・中・強と、ホットアンドクールの温風モード風量1・5・10で比べてみます。

ダイソン 風量1 40デシベル付近
扇風機 弱運転 39デシベル付近

ダイソン風量5 43デシベル付近
扇風機 中運転 43デシベル付近

ダイソン風量10 49デシベル付近
扇風機 強運転 48デシベル付近

ということで、ホットアンドクールと普通の扇風機で大体同じくらいの運転音になりました。

ただし、これはホットアンドクールが温風モードの時の話です。

扇風機モードはもっとうるさい

ホットアンドクールは扇風機モードを使うともっと風量が強くなり、音も大きくなります。

扇風機モードの風量10は55デシベル付近となります。

大体1メートルの距離で風速を測ってみると、ホットアンドクールの扇風機モードの風量10と普通の扇風機のが大体同じで1.5くらいになるようです。

この時でホットアンドクールの55デシベル付近

扇風機は45デシベル付近ですから、扇風機としては風が強くない割にうるさいと言えそうです。

使用感

使っている感想で言えば・・

・風量4までなら昼ならそんなに気にならない

・5以上になるとテレビとかYouTube見るのに邪魔に感じるようになる

・夜に寝室で使うと弱目の運転でも音は気になる

という感じです。

あと注意点なんですけど、電源オフでも部屋の環境を測定するために弱くファンが回っています。

時にはこれも結構鬱陶しいと感じることがあります。

嫌な人は設定でモニタリングをオフにしてください。
 

使った感想
買った方が良い?やめた方が良い?

それでは感想を交えつつ、ホットアンドクールは良いか悪いかみたいな話をしたいと思います。

▶︎温風ヒーターとしては2万円レベル

▶︎電気代は他の電気暖房と同様に高い

▶︎扇風機としては普通の扇風機よりもうるさい

あと、空気清浄については触れてきませんでしたが、ざっくり1万円の空気清浄機レベルです。

と、こうきくと、「全然良くないじゃん」と感じる方も多いでしょうね。

正直、効果だけを考えるのであればそれぞれのお手頃な製品を買った方がいいと思います。

だからと言って、おすすめしないということでもありません。

独自の魅力もある

↓A4サイズに乗る程度のサイズ感です。

ホットアンドクールには・・

○1台3役でコンパクト

○他にはないデザイン

○リモコンやアプリ対応の便利さ

という他のモデルにはない魅力もあります。

扇風機・温風ヒーター・空気清浄機、それぞれ別々に買った方が効果は高いとはいえ、それでは場所を取ります。

ホットアンドクールは3つの機能がスリムなボディに収まっているのが魅力と言えます。

見た目としても、普通の扇風機よりはホットアンドクールの方がスッキリしていて良いと思います。

替えが効く部分と、替えが効きにくい部分、このどちらを重視するかでホットアンドクールの評価は大きく変わるでしょうね。

個人的には音は気になりつつも、それなりに満足しています。

 

現在はキッチンで活躍中

購入時とは環境が変わり、今はエアコンだけで暖房していますが、それでもしっかり活躍しています。

今はキッチンが定位置なんですが、

○スリムなので設置しやすい

○毎朝忘れずに温めてくれる

○時間になったら忘れずに運転オフ

と結構いいです。

期待が大きいと・・

ネットの口コミなんかでは、価格の高さから期待が大きくなりがっかりということもあるようです。

内容を踏まえて買っていただく分にはおすすめできます。
 

モデルごとの違い

じゃあ最後にモデルごとの違いをちょっとだけ。

ダイソンの温風ヒーターつきモデルは大きく旧世代と新世代に分けることができます。

HP03とかHP00が旧世代で、暖房最大1200W 空気清浄脱臭一体型フィルター。

HP07とかHP09が新世代で、暖房最大1400W 空気清浄脱臭独立フィルター

他にもいくつか違いがありますが、各機能が少しずつパワーアップしている感じですね。

新生代の暖房は最大1400Wということで、電気温風ヒーターでは最大級です。

吹き出し口に手をかざすと、我慢できないほどあっつい風が出ます。

ただ、価格も最大級という感じで、いくらなんでも高すぎるという印象もあります。

HP07がダイソン公式ストアで約9万円ですからね。

価格面も考慮すると、おすすめはHP03です。

生産終了であまり売っていないと思いますが、公式ストアで販売があり価格も手頃、アプリにも対応しています。

他に価格コムの人気ランキングではAM09、HP00が上位に入っています。

AM09は空気清浄機能なし アプリ対応なし

HP00は空気清浄はあるけどアプリ対応なしとなっています。

アプリは便利でおすすめですが、いらないという場合はこっちでもいいんじゃないかと思います。

 

まとめ

最後に軽くおさらいです。

▶︎ホットアンドクールの魅力は

→1台3役で省スペース

→特徴的なデザイン

→モデルによってはアプリ対応で便利

機能面でのポイントは・・

▶︎暖房は温風にあたれば暖かいけど、部屋の暖房として使えるかは環境次第

▶︎電気代は高い

▶︎扇風機・空気清浄は単品の商品には勝てない

▶︎音は結構気になる

こんなところでしょうか。

以上、我が家で使用中のダイソン ホット&クールの紹介でした。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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