ここ数年テレビショッピングなどで、ちっちゃい冷風機みたいなものを見かけることが増えましたね。
このブログの広告欄にも出てくることがあるはずです。
一番の有名どころだと
"ここひえ"
っていう商品かと思います。
ここひえR3
宣伝では "涼しい" "便利で簡単" "電気代が安い"
など、いいことがたくさん書いてありますね。
「そんなにいいなら欲しいなぁ・・」
「どんなものか気になる・・」
「どれくらい涼しいんだろう?」
などなど、色々気になっている人も多いんじゃないでしょうか。
そんなわけで、このページでは
▶︎ここひえってどんなもの?
▶︎ここひえの電気代
▶︎メリット・デメリットは?
この辺りについて説明していきたいと思います。
ここひえってどんなもの?
ここひえは、湿らせたフィルターに風を当てるタイプの空調機です。
構造はとてもシンプルで、
▶︎扇風機のようなファン
▶︎水を吸うためのフィルター
▶︎水を貯めるタンクと受け皿
メインのパーツはこれくらいです。
涼しい?
まずはここひえがどれくらい涼しいのかについてです。
結論から言うと・・
ハンディ扇風機よりもやや涼しいくらい
ですかね。
エアコンのような冷房ではなく、扇風機が近いです。
上の画像の通り、(エアコンのような)冷たい風を作るような仕組みは入っていないんですね。
湿った風が出る扇風機っていうイメージです。
そんなわけで、冷風扇などと同じで微妙な存在の品物かと思います。
悪いっていうわけじゃないんですけど、誤解が多いというか、イメージとズレることが多い印象があります。
もちろん、使い道はありますので、後半で紹介していきたいと思います。
仕組みから効果をイメージしてみる
ここひえには、似たようなもの・似たような減少がいくつかあります。
それらを思い出して貰えば、なんとなくどれくらい涼しいかのイメージができるんじゃないかと思います。
エアコンとは全く別物
メーカーの直販サイトを見ると・・
パーソナルクーラー
という表記になっています。
それが原因で、"小さいエアコン"みたいなものだと思っている方もいるかもしれませんね。
でも、それは完全な誤解です。
ここひえはこんなものに似てる
イメージとしては
ここひえは・・
▶︎冷風扇
▶︎気化式加湿器
これらのものと非常に近い作りになっています。
と言うか、まんま同じと言ってもいいくらいですね。
気化式加湿器って?
冬には加湿器を使うっていう方も多いんじゃないかと思います。
加湿器のうち、 ジャバラのフィルターが入っている・スチームが見えない・スースーする風が出る こんなものだとしたら、それは気化式加湿器です。
あとは、加湿機能付きの空気清浄機を使っている場合も、加湿方式には気化式が採用されています。
「なんか加湿器つけるとスースーするなぁ」って思った経験がある人も多いんじゃないかと思います。
ここひえも同じイメージで考えていただいてOKです。
仕組みはシンプル
ここひえの仕組みはシンプルです。
①水で湿らせたフィルターにファンで風を当てる
②湿った風が出るのでスースーする
こんな感じです。
夏場に道路に打ち水することや、濡れた肌で風が吹くとスースーするのと同じ減少ですね。
水が蒸発する時に、周囲の熱が奪われるので少し涼しく感じるという理屈ですね。
つまり・・
ここまでここひえの仕組みや、似ているものを紹介してきました。
なんとなくイメージがついた方もいるんじゃないかと思います。
ここひえは・・
▶︎ハンディファンよりはやや涼しい風が出る
▶︎エアコンには全然かなわない
これくらいの涼しさですね。
部分的・短時間で使うなら使い道はあるけれど、根本的な暑さ対策にはなりずらい
っていう感じです。
ちなみに、普通の扇風機があるなら、そっちの方が風量があって良いかと思います。
室温は少しも下がらない!
これまでの説明で察していた方も多いと思いますが・・
ここひえでは室温は下がりません。
扇風機で室温が下がらないのと同じです。
扇風機と湿ったフィルターだけでは、室温が下がることはないっていうのはみなさんイメージつくんじゃないかと思います。
むしろ、僅かではありますが、湿気と機械熱が出るので、締め切った部屋で使い続けると不快感が高まるリスクがあります。
ここひえのメリット・デメリット
電気代は?
次はここひえのメリット・デメリットも見ていきましょう。
メリット
メーカー直販サイトにも書いてある通り、
⭕️ 軽量・コンパクト
⭕️使い方は簡単
⭕️電気代が安い
この辺はその通りだと思います。
中身はファンとフィルターくらいで、重くなる金属的なものはほぼありません。
場所を取らないので、いろんな場所に持ち運んで使うのに向いていますね。
水を入れて電源を入れるだけですから、使い方も簡単です。
ファンを回すだけですから、電気代が高くなることもありません。
電気代は?
ここひえの電気代はとても安いです。
せっかくなので、具体的にどれくらいか計算してみましょう。
仕様表を見てみると・・
▶︎首振り運転時 7W
▶︎首振りなし時 6W
このようになっています。
これを 1時間あたりの電気代に直すと・・
▶︎首振り運転時 約0.19円/時
▶︎首振りなし時 約0.16円/時
毎日8時間使っても、月で約50円ほどの電気代ですね。
デメリット
❌ 涼しさに大きな期待はできない
❌ 水を使う
❌ 場合によっては割高かも
これまで書いてきたように、仕組みとしてはとてもシンプルです。
湿った風が出るだけですから、涼しさに関しては大きな期待は禁物です。
↓ハンディファンよりも僅かに涼しいくらいと思ってもらえればOKです。
ここひえは、これくらいのサイズのファンにフィルターをつけたものです。
風量的には、卓上で近くに置いて使う感じですね。
水を使うだけに
▶︎水垢などの汚れのメンテナンス
▶︎フィルター交換などの手間
も増えてしまいます。
水を入れなくても使えますが、その場合は本当にただの小さい扇風機になります。
価格は年式やセット内容によって変わるようですが、今だと公式サイトで8,980円みたいです。
この価格なら普通に有名メーカーの扇風機が買えることを考えると、やや割高かなぁって思います。
まぁ、役割が少し違うので、あんまり比べてもしょうがないかもしれませんけど・・。
出てくるのは"湿った風"
公式サイトによると、メリットの一つに"しっとり冷風"とあります。
最初の方に書いたように、構造的に気化式の加湿と同じなので、当然そうなるわけです。
でも、夏場は湿気が出るのはむしろデメリットですよね。
冷風扇の場合でも 「長時間使うと湿度が上が上がります」みたいなデメリットをよく聞きますよね。
ここひえも同じで、どっちかというと湿度が上がるリスクがあります。
とはいえ、そもそも使う水の量が少ないので、それほど大きな影響はないかなって思います。
まぁ、使いすぎには注意ですね。
ここひえの使い道
さて、ここまでここひえがどんなものか説明してきたわけですが、
「思っていたのと違うかも・・」
って感じた方も多いんじゃないかと思います。
まぁ、正直に書くなら、結構微妙な商品だと思います。
宣伝のせいで期待が大きくなりすぎてるんじゃないですかね。
とはいえ、もちろん使い道もあります。
おすすめパターン
ここひえを効果的に使う際のポイントは・・
▶︎スポットで使う
▶︎短時間使う
この2つです。
例えば、
お料理中・ドライヤー使用中・メイク中などに
「少しだけ涼しくしたい」
みたいな時なら役に立つかと思います。
「部屋が暑いわけじゃないけど、作業中に自分だけ暑い」といった場合です。
部屋全体を涼しくする必要はないけど、ちょっと涼みたいようなことってありますもんね。
おすすめしないパターン
夏の暑さ対策に大きな期待は禁物です。
「扇風機じゃ物足りないよ」
「部屋が暑い!本当はエアコンが欲しい・・」
これくらいの本格的な暑さの前には、ここひえでは力期待はずれになることが多いでしょう。
あくまで、ここひえは ハンディファンの風量で湿った風が出る程度のものです。
使い所は、扇風機で凌げるくらいの暑さまでっていうイメージです。
というわけで、
ここひえに大きな期待は禁物です。
ここひえと仲間
ここひえの宣伝が増えて以来、似たような商品もいくつか登場していますね。
山善 FMR-40
こっちの方がだいぶ安いですね。
これくらいが適正な気もしますけど・・。
ICEエアーキューブ涼しや
こっちは保冷剤が入るタイプみたいですね。
と、こんな風にここひえっぽいものはいくつかあるんですけど、内容的には近いものです。
家電のカテゴリーとしては"卓上冷風扇"っていうところでしょうか。
このページでは、代表としてここひえ中心に説明していきますが、大体同じと思ってもらってOKです。
その他の候補
卓上ファンで代用
水垢などの汚れのメンテナンス・フィルター交換が面倒に感じる方は、普通に卓上ファンを使うことをおすすめします。
サンワサプライ USB-TOY98
こんなのとか
テクノス TI-2001
こういったものの方が、水を使うリスクがなくて良いかと思います。
新型R3は何が変わったの?
ここひえにもいくつかのモデルがあり・・
2020年モデル=R2
2021年モデル=R3
このように名称が変わっています。
R2とR3の違いは・・
首振り機能なし→首振り機能あり
とR3には首振り機能が追加されています。
まとめ
それでは最後に簡単におさらいしておきましょう。
▶︎ここひえは小さなエアコンのような家電ではありません
▶︎湿った風が出るだけのシンプルな構造です
▶︎使い道はありますが、本格的な暑さには力不足になりがちです
こんな感じですね。
ここひえが悪い品物だっていう気はないです。
でも、誤解が多いかなぁっていうことでこういった内容になっています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。