みなさん。
買ってよかった家電は?
と聞かれたら何を思い浮かべますか。
大画面のテレビ・収納力の高い冷蔵庫などの大型家電を思い浮かべる方は多そうです。
他にも、家事を自動化できるということで、家電・新3種の神器とも呼ばれるドラム式洗濯機・ロボット掃除機・食洗機が思い当たる方もいるでしょう。
私はといえば、真っ先に食洗機が思い浮かびます。
個人的嫌いな家事トップ2は、洗濯物干しと食器洗いです。
食器洗いって なかなかヌメヌメが落ちないとか、スポンジもどんどん汚れてくるとか、手もぬるぬるするとか、シンク周りがビシャビシャになるとか嫌な要素多いじゃ無いですか。
これを代わりに自動でやってくれるわけですから、買ってよかったという思いは強いです。
それで、身近な人にも
「食洗機はいいぞ」って勧めたりする訳なんですが・・
「んー」っていう微妙な反応が多いんですよね。
話を聞いてみると、「欲しいけど、なんかイメージが湧かない」ということみたいです。
確かに食洗機を始めて使う時には
▶︎食洗機を設置するまでにどんなことが必要なのか
▶︎使い勝手はどんな感じなのか
といった具体的なイメージが掴みにくいというのも分かります。
ということで、このページでは
食洗機のメーカー選びとか機種選びとかよりももっと手前の
そもそも食洗機ってどんな感じ?
という基本的な話をしてみたいと思います。
食洗機とは・・
まず最初に、基本中の基本。
食洗機は何をしてくれる家電なのかという話です。
食洗機は略さずにいうと食器洗い乾燥機と言います。
その名の通り、食器を洗って、乾燥までしてくれる家電です。
イメージとしては、乾燥付きの洗濯機が近いですね。
設置や使用感に関しても、乾燥付き洗濯機と近いものがあるので、洗濯機を思い浮かべてもらうと、多少イメージしやすいかもしれません。
我が家で活躍中
次に今回の例として私の使っている食洗機を紹介します。
パナソニック NP-TCR4
プチ食洗というコンパクトなシリーズです。
洗える食器点数の目安は18点
設置する際には分岐水栓が必要なタイプです。
ちなみに、メーカーサイトには食器3人分という記載がありますが、私は1人で使っても狭くてあんま入んないなと感じることも多いです。
食器だけでなく、調理器具とかお弁当箱も入れたい場合は、1人か2人くらいまでがいいんじゃないかと思います。
今回はこちらのモデルを例に進めていきます。
導入までのポイント
それでは導入までのポイントからお伝えします。
食洗機を導入するまでに、クリアしないといけないハードルは主に2つ。
①分岐水栓の取り付け
②設置スペースの確保
必要なもの①
分岐水栓
食洗機の設置には給水ホースの接続が必要なんですが、キッチンには蛇口が1つしかない場合が大半だと思います。
ですから、水の流れを蛇口から出る分と、食洗機に使う分の二股に分ける必要があります。
そこで使うのが分岐水栓というわけですね。
分岐水栓を取り付けると、蛇口の他に洗濯機と同じような給水の口が増えます。
ここに食洗機のホースをカチッとはめて使います。
分岐水栓は大体1万円付近のものが多いでしょうか。
使用する分岐水栓は蛇口の形状に合わせて選ぶ必要があり、どれを買ってもいいわけではないので注意が必要です。
分岐水栓の取り付けはドライバーくらいで済むこともあれば、普段見かけないような工具を必要とするケースもあります。
分岐水栓の選定や取り付けが不安な方は家電店や工事店に依頼していただくと良いかと思います。
私の感覚では、新規で取り付けの方の9割くらいのお客様は、本体の購入と一緒に工事の依頼もされている印象です。
設置料金で大体5千円〜8千円くらいの場合が多いんじゃないですかね。
ということで、新規で設置するまでには分岐水栓と設置作業で1.5〜2万円程度というイメージとなります。
必要なもの②
設置スペース
もう一つの必要なものが設置スペースですね。
食洗機は給水ホースと、他に排水ホースの設置が必要となります。
そのため、基本的にはシンク周りに設置することになります。
まぁ、これは置き方次第でなんとかなる場合も多いと思います。
この2つが主に必要なものとなります。
他にはアースの話が出ることも・・
アース接続は安全のために設置が必要なんですけど、近くにアースの差し込み口がないこともあると思うので、その場合は家電店や工事屋さんに相談してください。
洗浄力をテストしてみる
それじゃあ次はみなさんが一番気になるであろう洗浄力についてです。
4つの汚れ
卵 焼肉のタレ ミートソース カレーです。
これらをお皿に塗り、レンジでチンして少しこびりつかせます。
それじゃあ、これら洗っている様子を見ながら話を進めていきます。
使っている印象をざっくりいえば、大体のものはキレイになるという感じです。
自分で適当に洗うよりは、ヌメヌメ感などもなくスッキリ洗えていると思います。
こびりついた汚れや塊の汚れは取れないこともありますが、日常的に汚れ残りが気になるということもありません。
洗い終わりました。
卵以外は綺麗に落ちましたね。
と、こんな感じで、なんでもかんでも落ちるわけじゃ無いけど、大体は落ちるという感じです。
生卵
ちなみに卵も固まっていなければ大丈夫で、半熟の目玉焼きを食べたくらいのお皿ならちゃんと綺麗になります。
お肉を焼いたフライパン
味付きのお肉を焼いた後のフライパンを洗った様子はこんな感じです。
これくらい取れていれば実用性は十分じゃないですかね。
熱いお湯で洗浄
食洗機は機種にもよりますが、大体50〜60度以上のお湯で洗浄します。
お皿に少量のマヨネーズを塗って、普段のお湯の温度で洗い流すとこんな感じです。
まだ結構残っていますね。
次に給湯器の温度をMAXまで上げて見ます。
これで、ほぼ綺麗になりました。
と、こんな感じで、人の手では使えない温度のお湯を使うことで洗浄力を上げています。
洗剤も専用品
また、食洗機は専用の洗剤を使うのですが、これも普通の食器用洗剤よりも強力です。
手で直接触ることがないので、普通の食器用洗剤よりも強い成分が使えるそうです。
試しに食洗機用の洗剤を手で触ってみると、食器用洗剤とは違ったヌメヌメ感があります。
おそらく、手の表面の脂が取れたり、タンパク質が変質したりでヌメヌメするんだと思います。
お肉を焼いた後、フライパンに残った油に普通の洗剤と、食洗機用の洗剤をかけて見ます。
食洗機用の洗剤の方が汚れが溶けている感じがします。
人の手ではさわれない温度のお湯と強力な洗剤で洗う。
これが食洗機がしっかり汚れを落とせる理由となっています。
洗剤はスーパーでも
食洗機用の洗剤はスーパーやドラッグストアなどでも普通に売っています。
価格も特別高いというわけではありません。
ちなみに私はキュキュットオレンジ派です。
次はメリット・デメリットをまとめていきたいと思います。
食洗機のメリット
まずはメリットから
○自動で楽ちん・時短
最大の魅力はやはり自動で洗ってくれるということです。
食後に洗い物って本当に面倒ですよね。
食事も、「作るよりも片付けの方がいやだ」という方も多いんじゃないかと思います。
それが自動になるっていうんですから、まぁ気持ちが楽です。
例えば、お風呂に入っている間に食器がキレイになるわけですよ。
洗い物は食洗機に任せて、他のことをできるわけですから時短にも貢献してくれます。
私の友達の話なんですけど「うちは食器洗いは夫の分担だから、食洗機はなくてもいいよ。」っていっていたのが、食洗機つきの建物に引っ越した途端に、「あれはいいものだ」と手のひら返しするなんてこともありました。
「食洗機は一度使ったら、もう無い生活には戻れない」というフレーズはよく聞きますが、私も同感です。
○節水で節約になるかも
他に節水もメリットになる可能性があります。
パナソニックのカタログには・・
▶︎手洗いの場合に比べて6分の1ほどの水で洗うことができる
▶︎1年で16,500の節約になる
と書いてあったりします。
ただ、これはある程度多くの食器をお湯を使った場合の話。
洗う食器が少ない場合や、水で洗う場合は必ずしも大きな節約効果は見込めないと思います。
ランニングコストのイメージ
食洗機は電気でお湯を沸かすので、電気代はそこそこかかります。
お湯を使って洗う同士で比べるということであれば、食洗機が有利でしょうね。
ですが、水で手洗いと比べると、電気代の部分でトントンくらいになるんじゃ無いかと思います。
節水になるのは間違い無いですが、トータルコストで節約になるかは別なので、過度の期待は禁物ではあります。
食洗機のデメリット
では次はデメリットです。
×うるさい
食洗機は結構うるさいです。
洗っている時には洗濯機を動かしているようなジャージャーという音がします。
スマホで簡易的に運転音を測るとこんな感じです。
テレビを見ている時に食洗機を運転すると、結構聞こえにくくなります。
×時間も長い
あとは洗う時間も長いですね。
例えばこのモデルの場合・・
標準コースで乾燥まですると約100分
スピードコースで乾燥なしでも30分
程度の時間がかかります。
ですから、すぐに使いたいような時には向いていません。
また、少量でも同じ時間がかかります。
洗浄中の30分くらいはずっとジャージャーざぶざぶ音がするわけなので、場合によっては「手洗いした方が良くね」と感じるシーンもあるかもしれません。
対応の食器が必要
食洗機対応の食器しか使えないというデメリットもあります。
食洗機に対応していない食器を洗うと食器が早く痛んだり、変形したりといったことが起こります。
例えばフライパンのコーティングが早く剥がれたり、お箸がもそもそになって折れやすくなったり、タッパーの蓋が変形して閉まらなくなったりという感じですね。
食洗機対応の食器はたくさん販売されているので、新しく食器を買う時にはそれほど不自由することはありません。
ただ・・
▶︎それまで使っていた食器が良いかどうかがわからない
▶︎どれが食洗機対応かいちいち気にするのが面倒
ということはあるかと思います。
×引っ越しに弱い
他に引っ越しの時にお金がかかるということもあります。
分岐水栓は蛇口の形状に合わせて必要になるわけですが、これがまぁいろんな種類があるわけです。
引越しすると分岐水栓を買い直す必要が出る可能性が高いです。
分岐水栓は1万円付近ということで、引越しで色々必要なものがある時に、出費が増えるリスクもあるわけです。
デメリットはこんなところですかね。
引っ越しはそんなに頻繁にすることは少ないでしょうし、1回買ってしまえば済む話です。
最大のデメリットはやはり日常的に気になる運転音ですね。
これを許容できるかどうかが食洗機を購入する・しないの分かれ道じゃないかと思います。
よくある質問
次はよくある質問です。
賃貸住宅なのですが?
多いのは賃貸でも大丈夫ですかというものですね。
基本的には大丈夫です。
食洗機の取り付けにあたり、家の設備に手を加えるのは分岐水栓の取り付けくらいです。
これは取り付けと逆の手順を踏むことで、ちゃんと元に戻すことができます。
退去時に復帰すればOKという物件が多いんじゃ無いかと思います。
アースの取り付けなど付随する作業が発生することもあるので、その辺りは販売店や管理会社に確認してください。
手入れが大変?
食洗機に対して、なんか汚れそうって思っている方は結構いるんじゃ無いかと思います。
実は食洗機の庫内はそんなに汚れないです。
食器と一緒に庫内も洗浄されている感じですね。
必要な手入れとしては、残さいフィルターの掃除ですね。
ここに食器にくっついたままの野菜の切れ端などが溜まるので、捨てる必要があります。
日常的な手入れはこれくらいでOKです。
ミートソースなど、汚れが強いものをたくさん洗うと庫内にうっすら色が残ることもあります。
その場合は庫内洗浄用のクリーナーが売っているので、そういったものを使えば大丈夫です。
ということで、手入れは多少の手間はあるものの、そんなに大変なものでは無いです。
食洗機を買い替える時は、分岐水栓も買い替え?
いいえ、分岐水栓はそのまま使えます。
分岐水栓が付いてさえいれば、どの食洗機でも取り付けができます。
分岐水栓は1度つけてしまえば、劣化したり引っ越ししたりしない限りずっと使うことができます。
食洗機は新規で取り付けの時は色々大変ですが、買い替えの時はホースの繋ぎかえくらいで設置完了です。
新規で取り付けの場合は設置を依頼する方が多いですが、買い替えの場合は本体を持ち帰って自分で設置する方も多くいます。
まとめ
それでは最後に軽くまとめです
取り付けまでの難関は分岐水栓の取り付けと設置スペースの確保ですね。
この辺は販売店に相談するのが良いと思います。
汚れ落ちは十分に実用的な範囲です。
◯自動で洗ってくれるという楽さと、時短への貢献が大きな魅力ですが、
×音が大きい・時間が長いという欠点もあります。
個人的には、もうちょっと静かだったらいいのになと思いつつ、今やなくてはならない家電と感じています。
食器洗いが嫌いな方は是非ご検討いただければと思います。
以上、食洗機の基本的な内容でした。
最後までご覧いただきありがとうございます。