家電店の店員です。
と言っても、今日は家電の話ではありません。
10年以上ぶりに車を買い替えたので、その感想をお伝えしたいと思います。
購入したのはこちら。
マツダ CX-60
25S エクスクルーシブモード FRモデル
25Sは燃料がレギュラーガソリンのモデルです。
何かと話題のCX60。
乗り心地がどうとか、音がどうとかと言った話題も多い様子。
と言っても、その多くはXDハイブリッドやXDについてのもの。
というわけで、25Sが実際どんな感じか、買ってから感じたことを中心にお伝えしていこうと思います。
購入した車両
それじゃあ、改めて購入したモデルを紹介します。
マツダ CX60 25S エクスクルーシブモード FRモデル
8月に価格改定があり、現在の価格は4,042,500円となっています。
前に乗っていた車種は伏せますが、トヨタのSUVでハリアーよりは手頃な価格の車でした。
13年目の車検が来る前に買い替えようと、今回CX60へ乗り換えました。
現状としては・・
納車からは2ヶ月半程度経過
走行距離は約2000キロ
というところです。
試乗した時や納車直後では、新しい要素が多すぎて頭の中がごちゃっとしていましたが、最近は少し考えがまとまってきたところです。
ということで、2ヶ月・2000キロ乗って感じた満足している点・不満に感じている点をまとめようと思います。
それで、ただ満足と不満を並べても、その度合いが伝わりにくいと思うので、4段階に分けてお伝えしたいと思います。
注意点
始める前に注意点があります。
注意点①不満もかなりある
個人的には、たくさん褒めるレビューは見ていて気持ちは良いとは思うですが、買ってみたら期待と違ったとなるリスクもあるんじゃないかと思います。
ですから、不満はしっかり不満として紹介します。
否定的な意見、しかも素人の意見なんか寒気がするという方はすぐにページを閉じてください。
注意点② 装備や見た目について
もう一つは見た目や装備についてです。
これから紹介するものの中には、グレードによって異なるものも含まれます。
25Sのエクスクルーシブモードの場合というのが前提で進めさせていただきます。
それでは話の順序の都合で、まずは不満な点からお伝えさせてもらいます。
不満度 特大
乗り心地の悪さ
乗り心地については個人的に合わないと感じています。
乗り心地の良し悪しを判断する視点というは色々あると思いますが、
私には1つ明確に合わないと感じる要因があります。
それが何かといえば・・
長く運転すると首がつらい
ということです。
2時間くらい運転すると、首が凝るというか、張るような感じですね。
おそらくは車体の揺れが原因なんじゃないかと感じています。
気になる揺れの種類は主に2つです。
1つ目 前後の揺れ
走り出しの際に、前後に揺すられるような動きがあります。
ペットボトルに水を入れて揺れ具合がどんなものか撮影してきました。
走り出しの変速時に僅かに減速というか、加速が詰まったような動きがあって水が前後に揺れています。
アクセルペダルを踏みすぎて、一旦離してから、また踏んだような動きだと感じます。
変速ショック自体は大きくないものの、体重のかかる方向が 後ろ 前 後ろ と なり、ゆすられるような動きで心地悪いです。
信号で停止からのハンドルを切りながらの発信では、この前後の揺れに左右の揺れも加わってさらに心地が悪いです。
XDハイブリッドに試乗した際には変速の際にシートを後ろから蹴られたような強いショックで、前に押し出されるような感覚でした。
25Sの変速はショック自体は強くなりませんが、ブレーキで一瞬体が前につんのめるような感覚です。
納車直後は、大きな変速ショックではないし、これなら大丈夫そうと思っていましたが、残念ながら大丈夫ではありませんでした。
街乗りで2時間くらい運転していると首に違和感を感じます。
最初は車のサイズ感など、いろいろ慣れていないことが原因と思っていました。
ですが、ある時発進のたびにやってくるどんぶらこに備えて、体がこわばっていることが原因だと思い当たりました。
CX60が納車された後で、数日間にわたってCX5を運転する機会がありました。
その時にCX60に乗っている時との首や肩への力の入り具合が全然違うことに気づきました。
CX5に乗っている時は体に余分な緊張がなくて、すごく楽に座っていると感じました。
それでCX60を運転する時は、揺れに備えて無意識に体が力んでいたんだなと気づいたわけです。
多分、他の車を運転する機会がなかったら気がつかなかったと思います。
信号待ちの度にどんぶらこを味わうことになるので、乗り心地面での不満としてもこれが1番大きいです。
2つ目は縦揺れ
CX60は上下の揺れも大きいように感じます。
上下の揺れと言っても、段差や継ぎ目で起こる、ガツンとか、ドンといった衝撃が大きいと言いたいわけではありません。
段差の衝撃なんかは特に違和感はないです。
それよりも・・
路面の緩やかな起伏を乗り越える際に上下に大きく揺れる方が気になります。
舗装の状況が悪い道路だと「ずっと揺れているなぁ」って感じます。
小さな波に揺られるボートのようにユッサユッサと上下に揺れるような動きを連想させます。
走りが硬いとか突き上げが大きいというような感覚ではなく、全体的にマイルドな乗り心地だけど、その分動きが大きくなっているという印象です。
友達を乗せて走った際に、「揺れを増幅させているようだ」と言っていたんですが、私もこの表現がしっくりくるように思います。
感覚とのギャップも
さらに付け加えると、揺れが大きいという以外にも感覚とのズレがあることも乗り心地が悪いと感じる要因になっている気がします。
道路の継ぎ目や段差であれば視覚的に前もってわかるので、多少のショックは違和感なくやり過ごせます。
ところが、この車は一見段差や継ぎ目のない路面でも、不意にゆさゆさするので体が緊張してしまいます。
長く揺れている?
また、感覚的には前輪よりも後輪の方が大きく揺れるように感じます。
そのため、最初に少し揺れて、もうすぐ収まりそうと思ったところでもっと揺れるような感じで、長く揺れているような感覚になるのかもしれません。
というように、目では確認できないレベルの起伏で揺れたり、感覚的には通り過ぎたと思った後に揺れたりと、予想外の動きが不快感の原因かもしれないという気もします。
高速道路を走った時も・・
先日高速道路を走ってみたのですが、その時も首の負担を感じました。
高速道路ではどんぶらこの動きはありませんが、それでも2時間くらい運転すると首が辛くなります。
どうやら私は前後の揺れだけでなく、縦揺れに対しても首や肩に余分な力が入ってしまうようです。
ということで、個人的な感想としては・・
前後と縦、二つの揺れに備えて体が強張り、首が辛くなるということで、乗り心地の印象は悪いです。
発進時のどんぶらこは納車時に比べればマシになってきているような感覚もあるので、もう少し走ったらまた変わってくるんですかね。
(上下の揺れも僅かに減っているかもしれません)
もうちょっとスムーズに発信できるようになったらいいなと願いつつ乗りたいと思います。
不満度 大
ディスプレイの使い勝手が悪い
25Sエクスクルーシブモードは12.3インチのセンターディスプレイが標準装備となっています。
写真や映像で見ていた時は車内の幅が大きいこともあってあまりわかりませんでしたが、12.3インチは思った以上にデカイと感じました。
身近なもののサイズで表すと、A4用紙を縦に2つ折りにしたものよりも少し大きいくらいです。
スマホと比べるとこんな感じですね。
このように大きくてスッキリしたデザインなので、見た目や雰囲気はとても気に入っています。
ただし、使い勝手は悪いです。
横長すぎる
例えば地図画面の時、自分の車の位置が表示されるわけですが、これが遠いように感じます。
ただでさえメイン画面が左寄りなのに、それが横長に表示されているということで、視線移動が大きくなってしまいます。
また、テレビやYouTubeの画面の縦横比とも全く合っていません。
横に大きな余白ができます。
この時の画面サイズは約8.2インチということで、せっかくの大きなディスプレイが全くいかせていません。
と言っても、画面が横長であることは視界の確保やデザインの都合もあるでしょうからまだ納得できます。
これだけならそれほど不満には思いません。
タッチ操作に非対応
ディスプレイへの不満を大きなものに押し上げている要因は、タッチ操作に非対応という点にあります。
これは購入前から知っていましたが、そのうち慣れるかなって思っていました。
そして、実際に使っていると、それほど不満なく使えました。
使いにくさを感じることはありますが、手元で操作できる便利さを考えれば許容範囲だと感じます。
ただこれが文字入力になると話が変わります。
ナビの目的地入力ではめちゃくちゃに面倒で使いにくいです。
1文字入力だけでも、ダイヤルを回して列を選んで決定→そしてらまたダイヤルを回して行を選んで決定と手間がかかります。
しかも入力の煩わしさから操作ミスも多くなり一発で入力が成功することは稀です。
タッチパッドも選べますが、動きがプルプルすぎて使い物になりません。
というわけで、目的地検索が驚くほど面倒です。
スマホで入力できるけど・・
「スマホで文字入力できるよ」
とか
「安全のためにあえて非対応なんだよ」
という声が聞こえてきそうです。
その通りなのかもしれませんが、
文字入力をするために別の入力ツールが必要になるということもばかばかしい
ですし、
結局スマホをタッチすることになるなら、それは本末転倒
という気がします。
安全のためだとしても、停車時くらいはタッチできてもいいんじゃないかと強く感じます。
私は目的地検索を頻繁にするわけではないので、実害としてはそれほど大きくないのですが、タッチ非対応の考えに全く賛同できないという点で不満としては結構大きなものとなっています。
不満度 中
ミラーの位置に違和感
バックミラーの位置が若干低いように感じます。
私は身長180cmちょっとです。
本当は頭と天井の隙間を拳を縦に1個分くらいの高さまで上げて、視界を良くしたいのですが、そうするとバックミラー下のスペースがこんな感じでかなり狭くなります。
↓希望の高さだと
この状態で左カーブを曲がるのは嫌なので、理想の位置よりもシートを低くした状態で運転しています。
↓運転する時はこれくらい
シートを低くするとそれはそれで車体の先端がどこか分かりにくくなりますし、足も窮屈になります。
足の窮屈さを解消しようと、シートを後ろに下げると、今度は後部座席が狭くなるということで、どこで妥協するか悩ましいところです。
あと2cmくらいでも上にあればだいぶ変わると思うんですけどね。
不満点はこんなところですかね。
次は満足している点を紹介します。
満足度 特大
内装の雰囲気・質感
室内の雰囲気は全体的にとても気に入っています。
ホワイト内装に憧れつつも、汚れを気にしてブラックにしたんですが、これは良い結果になりました。
写真や動画で見ていたよりも実物は質感がよく、期待以上と感じています。
見た目の部分では、センターディスプレイ付近のスッキリ落ち着いていて、でも安っぽく見えないデザインは満足度が高いです。
センターディスプレイは余分なダイヤルやボタンがなくサイズも大きいので先進的な見た目だと思いますし、
そこにつながるインパネデコレーションパネルのコードバン調のレザーも良いです。
画面ではただの黒いシートに見えるかもしれませんが、実物はレザー特有のハリ感・艶感があってぐっときます。
その他もハイレベル
他にも
ステアリングはスムースなレザーでスッと手に馴染む感じがいい
シフトノブはステアリング同様に手触りが良い上に、動きもガコガコっとうるさい感じがしなくていい
シートのナッパレザーは見た目もよく・適度な張りが合って座り心地がいい
アームレストも弾力があり、ゆったりしていて使い心地がいい
そして、ニーパッドまでもボリューム感があって足が楽ちん
というように体に触れる部分はどれも質が高いと感じています。
ということで、室内空間はとても満足しています。
満足度 大
豊富な装備
今回の買い替えのコンセプトに新しい装備を取り入れたいというものがありました。
12年ぶりの買い替えですから、快適・便利・安全性を高めたいと思ったわけです。
それで、登場したてのCX-60を選んだわけですが、これも満足な結果となりました。
特に気に入っているものをいくつか紹介します。
アダプティブLEDヘッドライト
ライトが照らす範囲・明るさを自動で調整してくれる機能です。
ハイビームの切り替えも自動ですし、対向車や前走車の部分の遮光機能もあります。
フルオートという感じでとても楽です。
視界が良いと目の負担も減るように感じますし、何より安全性向上につながるというのも満足度が高い理由となっています。
今後はアダプティブヘッドライトがない車は買わないだろうなと思うくらいにありがたく感じています。
シートヒーター・シートベンチレーション
他にシートヒーター・シートベンチレーションも採用されています。
夏前の納車だったので、まだシートベンチレーションしか使っていませんが、これも良いものですね。
私はてっきりシートから風が出てくるものだと思っていたのですが、どうやら風を吸っているようです。
シートと体の間にこもった熱を吸い取ってくれている感じで、蒸れにくいような実感があります。
レザーが張り付くようなベタッと感がなく快適です。
パワーシート・電動テレスコチルト
あとはパワーシート・電動テレスコチルトもいいですね。
パワーシートは座面の高さ調整や微調整も容易にできますし、それをメモリーできる点も便利に感じています。
電動テレスコチルトも、「ハンドルの位置なんてそんなしょっちゅう変えないでしょ」って思っていましたが、やっぱりあればあったで便利ですね。
私はオプションのドライバパーソナライズもつけたので、降りるときに自動でシートとステアリングが離れ、乗り込むと運転ポジションに復元されるようになっています。
こういうのは電動だからこそできる機能ですよね。
他にも
▶︎運転支援
▶︎電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド
▶︎アンビエントライト
▶︎ヘッドアップディスプレイ
なども採用されています。
オプションですが、サンルーフもあります。
というように、結構盛りだくさんという感じで、あったらいいなと思っていたものの中でついてないのはデジタルインナーミラーくらいですかね。
この価格でこれだけ揃っている車種ってかなり貴重なんじゃないかと感じます。
満足度 中
エクステリア
見た目の好みは人それぞれとは思いますが、私はそれなりに気に入っています。
プレミアムスポーツのブラックで引き締まったかっこよさには及びませんが、この価格帯の中では好きな見た目です。
このノーズの厚みがいいですね。
迫力があるというと大げさかもしれませんが、ボリューム感があってグッと来ます。
そして、横から見た時のフォルムもかなり好みです。
また、ヘッドライト・デイライト部分もL字と直線というシンプルな形状なんですが、シグネチャーウイングを上下に分割するように配置された直線、そしてその直線が一回途切れてL字部分へつながるというコンビネーション感がカッコいいと思います。
リアはなんだかぼてっとした印象ではありますが、どっしりとしたフォルムに加え、それを左右に支える骨格のようなリアランプが力強い感じはいいなと思います。
購入前は外観を見ることも多いわけですが、いざ納車されれば外から眺めるよりも、運転席に座って内装を見る時間の方が圧倒的に長いわけで、内装の良さを満足度の上位にしました。
今のままでもそれなりに満族ですが、サイドシグネチャーなどの樹脂パーツなどは少し気になるところです。
いずれこんなものも取り入れたいと考えています。
満足度 小
運転姿勢がとても良い
CX60を購入する際に決め手になったのは運転姿勢の良さです。
まずは体がまっすくに保ち安いこと。
前の車では左足側にゆとりがなく窮屈さを感じて、そのせいでよく左足を折り曲げて運転していました。
今は足元にちゃんとスペースがあり、左足はフットレストに収まっています。
あとは座面の形状・傾斜も良いです。
シート前方が上がるように調整できるのがありがたいですね。
こうやってシートを傾斜させて、その窪みにスポッとはまるように座ると、ポジションがずれにくくて良いです。
傾斜の利点はそれだけではありません。
前の車ではモモの下には隙間があって、お尻の部分だけで座っている感覚でした。
それに対してcx60はモモの裏までしっかり支えてくれて足が楽です。
ですから、そして、ランバーサポートで腰も支えてくれるということで、運転姿勢はめちゃくちゃに良いと感じます。
ポジションがずれにくく、腰もお尻も足も楽
こんなにありがたいことはありません。
これが満足度1位になっても良いというか、そうなる期待でCX60を購入しました。
そんな中、満足度小にとどまっている原因はさきほどお伝えした通りです。
1つは体がこわばって首が張ること
そしてバックミラーの位置が低くて理想のポジションにできないこと
これらの印象の方が強いせいで、運転姿勢の良さからくる満足感が薄れてしまっている状態です。
背中から下、シートで支えられている部分は期待通りに快適なんですが、肩から上は辛くなってしまうということで、勿体無いような気持ちです。
まとめ
色々不満も言いましたが、決して買って後悔しているというわけではありません。
もともと走りや燃費よりは、装備やスタイルを重視して選ぼうと思っていました。
この価格でこの豊富な装備と室内の雰囲気は他にないと思っています。
そういう意味では希望に見合った車種を選ぶことができたと考えることができます。
もちろん世の中にはもっといい車もあるんでしょうけど、それを私が欲しいと思うか、さらに金額的・納期的それを買うことができるかは別の問題だと思っています。
多分、今この走りを知った上で、振り出しに戻って購入する車を選び直せるとしても、やっぱりcx60を買うと思います。
とはいえ、満足度が高いわけではありません。
何年後になるかはわかりませんが、また次に買い替える時はマツダは避けようという気持ちです。
総合的な満足度は60点くらいですかね。
前の車よりも100万円以上高いということで80点を期待して購入したわけですが、それには全く届きませんでした。
装備や内装など期待以上のものも多くありますが、前後と上下の揺れが大きなマイナスです。
せめて普通に走ってくれたら総合で期待越えだったんですけどね・・。
色々な考えがあってこういう乗り心地なのだということは想像できますが、首が辛いとなると、そういう考え方もあるんだなと納得はできません。
合う合わないは個人差がどデカいと思うので、皆さんの参考になるかはわかりません。
初期型ということである程度調整し切れていない部分があるのは仕方ないと思いますし、魅力を感じる面も多いので今回はこれでよしとしようと思います。
以上、CX-60を購入して2ヶ月乗った感想でした。