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エアコンとテレビの電気代を測って比べてみる

では、早速。本日のテーマはこちら。

エアコンとテレビ電気代が高いのはどっち

この内容でお話したいと思います。

エアコンよりテレビの方が電気を使う?

先日ネットの記事を見ていたら、エアコンよりもテレビの方が電気を使っている量が多い、みたいな記事を見つけました。

まぁ、熱中症の心配もありますから、エアコンよりもテレビを優先して消すことには、私も賛成です。

ですが、あまりにも、自分の感覚と食い違う内容だったので、なんだかもやもやしてしまいました。

記事の内容は大体こんなものです。

エアコンを消すと130w節電になって、テレビを消すと220wの節電になる。

テレビの方が1.7倍も電気を使う。

みたいな感じです。

いや、そんなわけないでしょって思いました。

で、さらにもう少し調べてみると、元ネタっぽい記事が出てきました。

ここではこの情報は誤りだったと訂正されています。

いや、よかった。よかった そりゃそうだよな と思いきや、記事の内容を読んでみると、テレビの消費電力を220wと大きめに計算したのがよくなかった、的なことが書いてあります。

いや、ちがうそうじゃない・・と モヤモヤは解消されませんでした。

というのも、私の感覚とズレているのはむしろエアコンのほうだからです。

テレビの消費電力は?

例えば、2021年モデルでトップクラ スに売れたと思われるリビング向けテレビに

ソニーのXRJ-55X90J というモデルがあります。

こちらの消費電力は208Wとなっています。

まぁ、消費電力というのは最大値みたいなものなので、実際の使用ではもう少し少なくなるとは思います。

とはいえ、それほど遠い数字にはならないはずです。

エアコンの消費電力は?

で、問題のエアコンなんですけど、1台消すと130Wの節電になるとされています。

例として、価格コムで1番売れているエアコンを見ていきたいと思います。

冷房の消費電力は165〜940Wとなっています。

エアコンは、運転の強さにおおきな幅があるため、このような表記が用いられています。

一番弱く運転した時で165W

一番強くした時で940Wっていう感じです。

この数字は、6畳用のエアコンであれば似たりよったりで、

超省エネと呼ばれるグレードだとしてもそれほど大きくかわりません。

 

比べると・・

さて、テレビとエアコン。

すごく大雑把に言って、100から400くらいの間で動くものと、100から1000くらいの間で動くもの

これでテレビの方が1.7倍も電気を使うというのは直感に反します。

エアコンは、設定温度や気温・環境によって消費電力が大幅にかわるとはいえ、それが130wに落ち着くとは思えません。

で、その130wという数値の出どころをもう少し調べてみると、どうやら省エネカタログの期間消費電力量を使っているようです。

あーそういうことですね。

カタログ値を使っているのなら、それはそれで正しい情報なのかもしれません。

とはいえ、実感とは大きくかけ離れた数字なんじゃないかと思います。

カタログ値で計算

例えば、エアコンの消費電力が130wだとしたら、1日10時間エアコンをつけていても、月の電気代は1000円くらいで済みます。

でも、実際は夏の電気代が3000円とか、5000円とか、家族でエアコンを何台も使っている場合なら1万円以上上がるという感じじゃないでしょうか。

どうやらエアコンの期間消費電力量というのは、jis規格で算出方法が決まっているようです。

どうしてこんなにカタログ値と、実感に差が出るのか、jis規格を読んでみたのですが、私の頭ではさっぱり理解できませんでした。

車の燃費がカタログと実際で大きく変わるのと似たようなものなのかもしれません。

 

実際に計測

それはそれとして、調べてわからなければ、やってみるのが近道でしょう。

消費電力チェッカーで測ってみたいと思います。

これで正確に測れるのかは疑問もあるんですけど、試しにドライヤーの数値を測ったら大体一致していたので、ある程度信頼して良さそうです。

参考までに我が家のテレビの消費電力を測ってみたいと思います。

テレビ 49インチ
ソニー KJ-49X8500C

1台目は、ソニーの液晶テレビで、49インチです。

現在のテレビの環境でいうと、やや小さめのミドルグレードあたりの性能です。

消費電力はカタログ値で179wとなっています。

Wチェッカーで測ってみると、大体120wくらいになっています。

 

2台目は、TCLの液晶で32インチです。

こちらもわっとチェッカーで測ってみます。

消費電力は大体40Wくらいですね。

 

我が家のテレビはこんな結果だったのですが、 もう少し大型で、なおかつ消費電力の大きい有機ELだとしても300〜400wには収まるでしょう。

 

実際にテスト

では、本題 エアコンの消費電力を測っていきたいと思います。

使用環境はざっとこんな感じです。

鉄筋マンション

1台はリビング ダイニング キッチンが繋がっていて、約15畳

エアコンは建物に備え付けの2.8キロのボトムエアコン

三菱 MSZ-GV2821

ボトムっていうのは、家電関係者で使われる言葉なんですけど、手頃でシンプルなグレードを指します。

トップに対してボトム。要するに安くてしょぼいエアコンです。

省エネ性はこんな感じで、発売できる基準をギリギリクリアしているレベルです。

建物に備え付けのエアコンは大体こんなものです。

もう一台は6畳間

こちらも備え付けのエアコンで、

三菱MSZ-GV2221

リビングのエアコンの小さい版です。

電力不足が心配される、ピークの時間帯を避けてテストしてみました。

リビング

夜の7時50分頃から運転開始

室温が約30度程度 まずは設定温度を25度で運転開始します。

▼運転し始め

ある程度涼しくなるまでは使用電力が大きくなります。

大体1時間後くらいにピークが来ました

使用電力は約1000Wで電気代に直すと約27円/時間程度ですね。

▼運転が弱まった時

開始から2時間経ち、設定温度に近づいたので、今度は設定温度を27度に変更しました。

この時で大体170Wくらいですね。

電気代に直すと約5円/時間というところです。

▼除湿の場合

27度にして1時間経ったので、最後はみなさん大好き除湿にして計測したいと思います。

除湿に切り替えると、一度は消費電力が急激に下がりました。

これまで冷房をつけていたので、湿度が低かったためでしょう。

冷房でも湿度は下がりますからね。というか、冷房も除湿もやっていることは同じです。

送風のみ行っている状態のはずです。

それで、しばらくたつと、冷風が出るようになって、また消費電力が上がりました。

この時で大体300W付近

電気代で言うと約8円/時間程度です。

参考

ちなみにこのモデルの除湿は弱冷房除湿です。

エアコンの除湿には2種類あって、弱冷房除湿と再熱除湿というのがあります。

弱冷房除湿は、名前の通りただの弱い冷房です。

メリットとしては、電気代が安いこと

デメリットとしては、除湿だけしたい場合でも、冷たい風が出て肌寒く感じる場合もあることです。

ソフトクール除湿なんていう場合は、弱冷房除湿です。

比較的手頃なエアコンで多く採用されるほか、一部の超省エネ型でも採用されています。

どちらかというと、こっちが主流っていう感じですね。

もう一つは再熱除湿で す。

除湿のために冷やした 空気を、再度温めて部屋に戻します。

メリットは肌寒くならないこと。

デメリットは、温めるために余分に電気を使うので、電気代が高いことです。

我が家の備え付けエアコンはもちろん弱冷房除湿です。

ですから、電気代は安い方なんですけど、とても暑いような時は冷房と同じくらい電気を使う場合もあるんですね。

6畳間

もう一つの部屋の結果はこんな感じです。

大まかに300Wから800Wくらい使っている結果になりました。

 

電気代を比較

実際に電気代を測ってみた結果は↓のようになりました。

というわけで、今回の我が家のケースでは、エアコンはテレビよりもずっと多くの電気を使うことがわかりました。

とはいえ、熱中症の心配がありますから、エアコンの使用を控えましょうというつもりはありません。

私自身も以前、屋内で熱中症になったことがあります。

ですから、エアコンはちゃんと使うことをお勧めします。

節電の取り組み方は皆さんそれぞれが考えて、取り組んでいただければと思います。

また、この動画は、元の記事や、その筆者さんを否定する意図はありません。

良く確認をせずに広めたりする人やメディアに対して一言物申したいとかでもありません。

ただ、テレビ消してたからエアコン使っても電気代は下がるはず

なんて思っていると、違った結果になるかもしれませんよっていうくらいものです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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