除湿機 買ってはいけないシリーズ

【買ってはいけない除湿機】除湿機で部屋は涼しくならない理由と微妙な商品を解説

梅雨から夏にかけて問い合わせがぐっと増える除湿機。

中でも多いのは

「どのメーカーを買ったらいいの?」

といった、選び方に関するものや、

「涼しくなる除湿機はありますか?」

「暑くならない除湿機はどれ?」

みたいな室温に関するものが多いですね。

まぁ、夏に向けて使うのに、部屋が暑くなったら嫌ですもんね。

ということで、このページでは

▶︎おすすめしないメーカー

▶︎室温が上昇する理由

この辺りを中心に説明していきたいと思います。

よくある質問と回答

Q. どのメーカーがいい?
→お手頃価格なら象印。中間価格ならシャープ。高級機ならパナソニックがおすすめです。

Q. 室温は上がる?
→除湿機は、方式にかかわらず構造上必ず室温が上がります。

Q. スポット冷房除湿機でも涼しくならない?
→残念ですが部屋は涼しくなりません。

おすすめしない2パターン

買ってはいけないということで、このページでは2つのパターンに分けておすすめしないパターンを紹介していきたいと思います。

①単純に不安が大きいからおすすめしない

②場合によってはおすすめしない

除湿機は誤解や過度な期待が多い家電でもありますので、その辺りを説明していきたいと思います。

 

おすすめしないメーカー

まずは、内心「あんまりおすすめしたくないなぁ」って思っているメーカーからお話していきたいと思います。

・アイリスオーヤマ

・その他大手以外のメーカー

この辺はできれば避けた方が良いかと思います。

アイリスオーヤマ

ここ数年で、アイリスオーヤマはCMなどの露出が増えたこともあり、だいぶ知名度が上がってきましたね。

でも、もともと扱っていたプラ製品ならいざ知らず、家電はまだまだという印象です。

特にコンプレッサー式は不安が大きいですね。

参考に周りのスタッフの意見も書いておきますね。

店員A「アイリスで許容できるのは扇風機まで」

店員B「お客さんにはあんまり言わないけど、私もあんまり好きじゃない」

店員C「あってもいいけど、目立つ場所に展示するのはいや」

と、全体的に低めの評判となっています。

私自身も、正直良いイメージはないです。

ここ数年はまだ多少いいとしても、以前は売れるたびに異音トラブルがあってひどい目にあいましたからね・・。

そもそも、コンプレッサー式除湿機は、加湿器や扇風機のような他の空調家電よりもずっと構造が複雑です。

アイリスオーヤマはエアコンで不具合が多く、大手家電店で取り扱い終了になったのも記憶に新しいですね。

エアコンと除湿機を同じように考えるのは少し強引かもしれませんが、構造的に近いのでどうしても不安が残ります。

デシカント式も勧めることはないですが、どうしてもアイリスオーヤマで選ぶならデシカント式が多少マシかと思います。
 

お勧めメーカー

除湿機を買うときのメーカーは

▶︎コロナ

▶︎パナソニック

▶︎シャープ

▶︎三菱

この4社から選ぶことをおすすめします。

それ以外は避けた方が無難ですね。

↓こういった聞き覚えのないメーカーも、アイリスオーヤマと同じ理由で極力避けた方が良いかと思います。

こういった、商社が海外から買い付けてきたようなものは微妙なことが多いですね。

 

条件付きで
【買ってはいけない】

それでは次は、

場合によってはおすすめしない

というパターンです。

主に室温上昇で誤解が多いですね。

よくある誤解

「湿度が下がったら涼しく感じるかも・・」

→湿度が下がるムシムシ感の低下よりも、室温上昇の影響の方が大きいです。

「コンプレッサー式なら大丈夫なんでしょ?」

→コンプレッサー式でも室温は上がります。

「冷風機能って書いてあるから涼しいんでしょ?」

→冷風は出ますが、室温は上昇します。

手短にまとめると

除湿機全般に共通して言えるのは、

「湿気が下がれば少しはこの暑さもマシになるかも・・」

「熱の寝苦しさが少しはよくなるかも・・」

なんて思って買ってはいけない

ということです。

おすすめしないパターン①
夏のデシカント式

除湿機には

①デシカント式

②コンプレッサー式

の2つの方式があります。

詳しいことは後から説明しますが、とりあえず大事なことを伝えたおくと・・

  室温の上昇
デシカント式 上昇"大"
コンプレッサー式 上昇"中"

デシカント式は室温が上がる度合いが大きいです。

▶︎デシカント式の注意点

室温の上昇が大きいので、

⭕️冬の衣類乾燥に使う

⭕️人のいない部屋で使う

こんな場合には適していますが。

❌夏に人のいる部屋で使う

室温の上昇を避けたい場合には避けた方が良いです。

パナソニックはいいけれど・

デシカント式は、有名メーカーではパナソニックのスタンダードクラスに採用されています。

メーカーとしてパナソニックは信頼できるんですけど、夏用に買う場合は室温上昇に注意が必要です。

コンプレッサー式も注意

有名どころではこのあたりがコンプレッサー式です。

コンプレッサー式の例
シャープ CV-N71

デシカント式ほどではないとしても、コンプレッサー式の場合も温風は出てきます。

涼しくはならないので注意してください。

理由については後半で説明しますね。

 

おすすめしないパターン②
スポット冷風付き除湿機

除湿機の中には"スポット冷風"という機能がついたモデルもあります。

簡易的なエアコンのように思っている人もいるかもしれませんが、スポット冷風付きであっても室温は上昇してしまいます。

有名どころだとこの辺ですかね。

冷風機能付きの例

コンプレッサー式除湿機は、構造的にはエアコンに似ています。

ですから、冷風機能付き除湿機は、しっかりと冷たい風が出ます。

でも、後ろからもっと多の温風が出るので、室温は上がってしまうものなんです。

使い方さえあっていれば○

⭕️脱衣所でお風呂上がりに風に当たる

⭕️台所で火を使うときに

こういったような使い方がスポット冷風付き除湿機のおすすめの使い方です。

時間を限って、スポット的に使う分には問題ありません。

冷風除湿機のデメリット

ただしデメリットとして・・

❌排熱がある

❌室温を低下させるような効果

❌このモデルはコンプレッサー式の中でも特に運転音が大きい

これらの点には注意が必要です。

↓参考動画はこちら

 

室温が上がる理由
除湿機の仕組み

ここからは除湿機の仕組みについて説明していきたいと思います。

本当は特に除湿機の仕組みを覚えてもらう必要はないんですけど、書いてた方がわかりやすい部分もあるかなぁって思います。

変なCMや広告に惑わされないようにっていう感じですね。

補足的に読んでもらえればOKです。
 

デシカント式

デシカント式はゼオライト式って呼ばれることもあります。

ゼオライトという、水分がくっつきやすい素材を使っています。

▶︎デシカント式の除湿方法

①ゼオライトに水分をくっつけて、タンクに落とす

②ゼオライトを温風で乾かして繰り返す

というように、本体内部で温風を使っています。

その温風が吹き出し口から出てくるわけですから、室温が上がる原因になってしまうんですね。

デシカント式除湿機は、"衣類乾燥除湿機"と呼ばれることが多いです。

衣類乾燥用なら、温風がでてくるのはむしろ良いですからね。
 

コンプレッサー式

コンプレッサー式は、エアコンのように熱交換を利用します。

簡単に言うと、取り込んだ空気を"熱い空気”と"冷たい空気"に分けるんですね。

で、冷たい空気の方で湿気を結露させることで湿度を下げています。

"熱い空気"と"冷たい空気"は、もともとは同じ空気なので、合計した温度はプラマイゼロのように思えますが、残念ながらそうはなりません。

熱交換でロスがでてしまいますし、そこに機械熱が加わることで必ず"熱い空気"の方が勝ってしまいます。

多くは衣類乾燥用

コンプレッサー式除湿機の中でも、衣類乾燥除湿機と呼ばれるものがあります。

本体内部で分けた"熱い風"と"冷たい風"を混ぜてから部屋に戻す方式ですね。

この場合は"熱い風"が勝っているわけですから、吹き出しの風はあったかいものとなり衣類乾燥に適しているわけです。

スポット冷風付き

スポット冷風付き除湿機の場合は"熱い空気"と"冷たい空気"を別々に部屋に出します。

冷風モードオンの時は吹き出し口から冷風が出て、後ろの排気口から温風が出ます。

もちろんこの場合も"熱い空気"が勝っているので、周囲の温度は上昇します。

そんなわけで、冷風付き除湿機は部屋を涼しくする効果はないどころか、長く使うほどむしろ暑くなってしまうわけですね。
 

番外編
冷風扇について

夏の空調家電コーナーには"冷風扇"というものが並んでいます。

これは除湿機とは違って、どちらかというと扇風機や加湿器に近い製品です。

濡れたフィルターに風を当てることによって、涼しい風を出そうっていう目論見ですね。

もちろんこれも部屋を涼しくする効果はありません。

むしろ、部屋の湿度が上がるので、長時間の使用はやめておいた方が良いです。

スポット的に短時間で使うなら、まぁ、おすすめはしないまでも試してみてもいいかもしれません。

ここ数年流行っている"ここひえ"とかもこの仲間ですね。

 

 

↓ここひえの関連動画はこちら

フィルター(中の緑色のひだひだ)に水を吸わせて、そこに風を当てるようになっています。

▶︎ドライヤーかけてる時

▶︎お化粧の時

など、短時間かつ、部分的に使うことを前提としています。

CMもそういうシチュエーションばかりですよね。

そういうシーンを流すことで、暗に"長時間使用はだめです。部屋全体には効果はありません。"っていうことを表しているわけです。

湿気が出るとか、涼しくならないという苦情があった場合に、「いやいや、部屋を涼しくするものじゃないんですよ。あくまで部分的なものなんです。CMでもそうやって使ってましたよね。」って言えるようにしているんでしょうね。

でも、そういった注意点をはっきりと伝えないあたりは、宣伝やCMのずるいところかなぁって思います。

ということで、冷風扇も過度な期待で買いにくるお客様が多い商品という印象があります。

普通の扇風機の方がリスクがなくてよっぽど使いやすいと思いますよ。
 

まとめ

最後に簡単におさらいをしておきましょう。

▶︎除湿機のメーカーは有名どころがおすすめです。

▶︎アイリスオーヤマや、その他聞き慣れないところは避けた方が無難です。

▶︎除湿機は必ず室温が上がります。

▶︎冷風機能付きでも室温が上がるので注意が必要です。

以上、買ってはいけないメーカーとシチュエーションでした。

少しでも参考になれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

▼トップページへ戻る

-除湿機, 買ってはいけないシリーズ

Copyright© 白物家電ブログ , 2024 All Rights Reserved.