洗濯機

【VR1000→LX129B】「ドラム式洗濯機はパナソニックがいいですよ」その理由を店員が解説

では早速、本日のテーマはこちら。

「ドラム式洗濯機はパナソニックがいいですよ」と言われる理由

このテーマでお話ししたいと思います

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"1000"と言えば長年家電店に勤めている店員には忘れられない数字です。

そう

ナショナル 斜めドラム式洗濯機 

NA-VR1000

のことです。

今からもう17年も前の洗濯機です。

ということで今回は・・

「ドラム式洗濯機はパナソニックがいいですよ」

的なことが言われるようになった、その理由について、簡単に振り返ってみたいと思います。

洗濯機の解説というよりは、普段売り場ではあまり話す機会のない家電の雑学のような話をさせてもらいたいと思います。

 

2005年 NA-VR1000
ヒートポンプ式乾燥の始まり

では、NA-VR1000について簡単に紹介したいと思います。

VR1000は、

初のヒートポンプ式乾燥を採用した斜めドラム式洗濯機

です。

ヒートポンプ乾燥っていうのは、従来のヒーター色乾燥に比べ、電気代が安く、衣類の縮も少ない優秀な乾燥方式のことです。

今では、パナソニックに限らず多くのドラム式洗濯機に広く採用されています。

まずドラム式洗濯機の始まりなんですが、これは2003年にナショナルが発売したNA-V80が最初らしいです。

ですから、最初のドラム式から2年後に発売されたモデルと言うことになります。

 

2005年 当時の様子

今でこそ、ドラム式と言えば斜めドラム式を指しますが、当時は横向きのドラムや、上に蓋が開くトップオープンドラムなんて言うものもありました。

同世代の商品としては東芝のTW-130VBあたりも印象に強く残っています。

売り尽くし価格で100,000円切る位で、すごい勢いで売れていました。

当初は消費税も5%で、全体的に家電は今より安かったような気がします。

ちなみに日立はまだドラム式は発売しておらず、使い慣れた立て方がいいと主張していたのを思い出します。

ちなみにVR1000にはV82というヒーター式の同世代のモデルがあるんですけど、見た目がにすぎていて区別が非常につきづらいと店員の中で話題になっていました。

 

2006年 東芝もヒートポンプ採用

その翌年2006年には、1年遅れで東芝がヒートポンプ式ななめドラムを発売、日立もこの年に初の斜めドラム式洗濯機を発売しています。

東芝はヒートポンプ式のことをエアコンサイクルエンジンって言う名前で販売してたんですが、これがかなり特徴的で、本当に冷風機能が付いていました。

ヒートポンプは、エアコンと同じで熱交換の仕組みを利用しています。

言ってみれば、洗濯機の中に乾燥用のエアコンを搭載しているようなものですね。

で、せっかくエアコンと同じ仕組みがあるなら、部屋にも冷風出せるようにしたら便利だよね。みたいな発想ですね。

ドラム式の黎明期だからこそできたチャレンジングな商品だなぁと感じます。

ただ、実際に東芝の洗濯機で売れていたのは、ヒーター式のTW-150VCだったと思います。

大ヒットしたTW-130VBの後継に当たるモデルですね。

 

日立もドラム式発売

日立が初の斜めドラムBD-V1を発売。

幅広のボディーで、ビックドラムを採用したモデルとなっています。

パナソニックのNA-V80から3年遅れ、VR1000から1年遅れでようやくドラム式が発売されたと言う格好です。

この年にようやくパナソニック日立東芝のドラムが出そろい・・

▶︎ヒートポンプのパナソニック

▶︎ヒーターの東芝

▶︎ビックドラムの日立

というイメージが出来つつあったように思います。

ちなみにシャープはややスリムボディで、ドラム式には珍しい二重ドアモデルがあったりしました。

 

2008年 パナソニックへ統一

その後はしばらくマイナーチェンジが続くのですが、2008年にはナショナルからパナソニックへブランド名が統一されたのがこの年です。

また、2008年には日立が初めてヒートリサイクル方式を搭載したBD-V3100を発売しています。

日立もいつかはヒートポンプ式を採用するんじゃないかなぁって思い続けてきましたが、こうして振り返るとヒートリサイクルが10年以上続く結果になりましたね。

 

2010年
VXシリーズ登場

じゃあ話を戻して次は2010年。

この年は

VRシリーズからVXシリーズにリニューアル

されました。

VRシリーズはその後10年間続くロングセラーシリーズですね。

エコヒートポンプエンジンが採用され、省エネ性能が一層強化されています。

他のメーカーと洗濯乾燥時の消費電力量を比べたときには・・

日立 BD-V7300が930Wh

東芝 TW-z9100が730Wh

パナソニック VX7000が690Wh

となっています。

日立はヒートリサイクルでがんばってはいるものの少し高め。

ヒートポンプの東芝とパナソニックで比べても、パナソニックの方がほんの少し電気代が安くなっていました。

どのメーカーも僅差ではありながら、省エネならパナソニックって言うイメージが一層強まった出来事のように思います。

 

2013年 温水洗浄時代へ突入

では次は少しとんで2013年です。

この頃になると今のドラム式洗濯機の機能に直接関係するような機能が出始めます。

まず最初は温水洗浄機能です。

NA-VX9300で初めて温水洗浄が採用されました。

今はドラム式洗濯機の上位モデルはもちろん、縦型洗濯機にも採用されて、洗浄力をいつもよりもアップさせるコースとして定番化していますね。

温水については・・

2014年に日立が温風ミスト搭載のBD-V9700

2015年に東芝がTW-117X3で採用

と、パナソニックが先駆けています。

 

2015年 そして時短へ

そして2015年にはNA-VX9500が発売され、

洗濯〜乾燥98分と、スピードが大きくアップしています。

2005年当時と言えば・・

東芝の117X3が洗濯乾燥198分

日立のBD-V9800が165分

その中での98分ですからダントツのスピードです。

今でこそ東芝・日立も100分切るような時間になっていますが、パナソニックはこの頃から時短を強く意識していたことが伺えます。

個人的にはVX9500は名機だと思っていて、発売直後に興奮してブログに10,000文字位の記事を書いたことを覚えています。

時短に加え、洗濯槽を素早く反転するスピンダンシング洗浄、省エネ性はエコヒートポンプエンジンで高く、ナノイー・タッチパネル液晶搭載で使いやすいと、全体にハイレベルでなんかすごく輝いて見えたような気がします。

 

2017年 自動投入搭載

更に2017年には、

液体洗剤・液体柔軟剤の自動投入機能

が追加されています。

細かいことを言えば縦型の洗濯乾燥機FRシリーズに一時期、洗剤だけ自動投入があった気がするんですが、ドラム式洗濯機に着いたのは多分これが初めてだったと思います。

こちらも今では、各社上位モデルでは幅広く採用される、人気の機能となっています。

洗剤の自動投入については・・

日立が2019年とパナソニックに2年遅れで採用

東芝が3年遅れで2020年に採用

と、ここでもパナソニックが他社をリードしています。

印象深い変化はこれぐらいですかね。

 

人気の理由は積み重ね

現在のドラム式洗濯機の認知機能やアイディアと言うのは以前から少しずつ積み重ねてなってきたものだと言うことが改めて確認できました。

今回はパナソニックを中心にお話をしてきたのですが、

日立は風アイロンやナイアガラ洗浄・大容量等独自の魅力を備えていますし、

東芝は東芝で、低振動や大容量化、またはその時々での新しい技術を盛り込む

など2社とも魅力的なメーカーであることは変わりません。

ただ、最初にヒートポンプ式ドラムを発売した時から、今に至るまで、人気機能の先駆けはパナソニックだったなと言うイメージはあります。

もちろん若いスタッフ何かは全部を全部知っているわけじゃないと思うんですけど、何年かおきに注目度の高いモデルチェンジがあるので、「パナソニックすごい」ってなりやすい状況が長く続いたように思います。

これが「パナソニックがいいですよ」って言われる理由の1つになってるんじゃないかと思っています。

 

2021年 LXシリーズへ

そんなパナソニックですが昨年には久々のフルモデルチェンジで、LXシリーズへと進化しています。

上位モデルのLX129A・LX127Aでは・・

初のトリプル自動投入が採用されています。

またメーカー初の指定価格販売となり、いろんな意味で大きな話題になりました。

どの家電量販店で買っても同じ価格で、価格交渉による値引きもできないと言うことで、以前に比べれば多少購入のハードルが上がったような感じがするんですが、それでもやはりパナソニックの人気は相変わらずでしたね。

で、今年の10月にはそのLXシリーズ2代目となるLX129Bが発売されています。

2022年
NA-LX129B

昨年がフルモデルチェンジだったので今年はそれほど大きな変更はありませんが、それでもパナソニック人気はもう少し続くんじゃないかなぁと予感しています。

次はどのタイミングで、どんなサプライズがあるんでしょうか。

楽しみにしながら今後も注目していきたいと思います。

では、最後までご覧いただきありがとうございました。

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