空気清浄機

【見た目良し】リズムの空気清浄機 Silky Wind Clean の特徴・性能・コストをチェック

最近、従来の空気清浄機とはちょっと違った雰囲気の、面白いモデルが出てきました。 メーカーは「リズム」。

リズムといえば、大ヒットしたハンディファン「シルキーウインド」でおなじみのメーカーですよね。

ここ数年は加湿器なんかも家電店で見かけるようになりましたが、今度は満を持して空気清浄機市場に参入してきた、というわけです。

それが、時計メーカーの「リズム」が開発した「Silky Wind Clean 9YYA63RH」です 。

異業種、しかも時計という精密機器を作ってきたメーカーが、空気清浄機というジャンルにどんな答えを出してきたのか。

この記事では、まずこの異色の挑戦者、リズムの空気清浄機を単体でじっくりチェック。

そのあとで、市場のガリバーであるパナソニック、ダイキン、シャープのライバル機とスペックを並べて、その実力を読み解いていきたいと思います。

  • 見た目はサーキュレーター?その形の「意味」とは
  • ただ置くだけじゃない「能動的」な使い方
  • 心臓部は独自開発の「2重反転ファン」の実力
  • 大手3社とガチンコ比較!結局どのモデルが「買い」なのか?
     

この記事が、あなたの空気清浄機選びの参考になれば嬉しいです。

まずは単体でじっくり分析!リズム 9YYA63RHの実力は?

Silky Wind Clean ライトグレー

項目仕様
メーカー/製品名リズム / Silky Wind Clean 9YYA63RH
適用床面積〜約36畳
最大送風距離約30m
運転音約22dB 〜 63dB
本体質量約7.6 kg
独自技術2重反転ファン
角度調整手動で上下 約240°
フィルター構成集塵 静電HEPAフィルター
脱臭フィルター
フィルター交換目安約1.5年 (集塵・脱臭とも)
お手入れ工具なしでファンまで分解・水洗い可能

  

操作パネルは丈夫のフチの部分にあります。

スッキリした本体デザインのために目立たないボタン配置にしているのだとは思いますが、若干操作性・視認性は低そうです。

  

サーキュレーターみたいな見た目の理由

まず目を引くのが、その見た目。

一般的な箱型の空気清浄機とは全然違って、脚が生えたその姿は高性能なサーキュレーターのような、おしゃれな収納ファニチャーのような 。

でもこれ、奇をてらっただけじゃないんです。

本体を床から浮かせることで、底面にある吸気口が360°全方向から効率よく空気を吸い上げるという、ちゃんとした機能的な理由があります。

最大36畳対応というパワフルさの割に、圧迫感がないサイズ感もいい感じ。

リビングはもちろん、書斎や寝室にもスッと馴染んでくれそうです。

  

ただ置くだけじゃない!空気を操る新しい使い方

この製品の一番面白いところが、手動で上下に約240°も角度を変えられること 。

これまでの「置いておくだけ」の空気清浄機と違って、ユーザーが積極的に空気の流れを操る「道具」として設計されている、というはっきりした考えが伝わってきます。

  • 上に向ければサーキュレーターとして部屋の空気をかき混ぜて、エアコンの効率をアップさせるのに役立ちます。
  • 下に向ければ床のハウスダスト対策に床にたまりがちなペットの毛や花粉を、強力な風で舞い上げて効率よく吸い込めます 。
  • 水平方向で「エアシャワー」という新しい発想玄関に置いて、帰宅した家族の服についた花粉を室内に持ち込む前に吹き飛ばす、なんて使い方も提案されています 。

ユーザーが目的を持って「使う」ことで、性能を最大限に引き出せる。

これがリズムが提案する新しい空気清浄機の形なんですね。

  

独自開発「2重反転ファン」が生む、静かで力強い風

この多機能性を支える心臓部が、リズム独自の「2重反転ファン」です。

時計作りで培った精密技術へのこだわりが、このファンに詰まっているように感じます。

後ろのファンで広範囲から空気を集め、前のファンがその空気をまっすぐな「筒状の風」にして送り出す。

この2段階の仕組みで、コンパクトな見た目からは想像できないほどの性能を実現しています。

  • 適用床面積:最大で約36畳の広い空間に対応 。
  • 送風距離:風は約30m先まで届き、これは高性能サーキュレーターに匹敵します 。
  • 静音性:一番弱い運転音は約22dB 。木の葉がふれあう音くらいなので、寝室でも気になりにくいレベルです。

  

ファンまで洗える!メンテナンス性をチェック

空気清浄機を長く使う上で、手入れのしやすさは本当に大事です。

その点、この製品はかなり考えられています。

フィルターは一般的な3層構造(プレフィルター、静電HEPA、活性炭脱臭)ですが、すごいのが工具なしでファンまで分解して、水洗いできる点 。

ファンにホコリがたまると性能が落ちたり、変な音が出たりする原因になりますが、ここまで簡単に掃除できる製品はなかなかありません。

このユーザー目線は嬉しいポイントですね。フィルター交換の目安は約1.5年とされています。

  

大手3社とガチンコ比較!リズムの立ち位置は?

さて、ここからは市場の主力製品と比べて、リズムの空気清浄機がどのポジションにいるのかを見ていきましょう。

比較相手は、それぞれハッキリとした強みを持つこの3機種です。

パナソニック F-PX70C:幅12.5cm。置き場所を選ばない「薄さのスペシャリスト」

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パナソニック(Panasonic)
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ダイキン MC556A:フィルター10年交換不要。


シャープ FU-T40:小型・軽量・低価格。個室に最適な「コスパのオールラウンダー」

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シャープ(SHARP)
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スペック比較表

まずは客観的な数字を一覧で比較します。

特に、フィルター代まで含めた「10年間の実質コスト」は、長く使う上で見逃せないポイントです。

特徴リズム
9YYA63RH
パナソニック
F-PX70C
ダイキン
MC556A
シャープ
FU-T40
製品コンセプト空気を操るツール省スペース・デザイン重視低メンテ・長寿命コンパクト・高コスパ
最安価格¥49,800 ¥44,550 ¥50,380 ¥27,648
適用床面積〜約36畳〜約31畳〜約25畳〜約18畳
8畳の清浄時間規定なし約9分約11分約15分
本体質量約7.6 kg約5.1 kg約5.8 kg約3.9 kg
運転音 (最小-最大)22 - 63 dB20 - 55 dB19 - 53 dB21 - 44 dB
独自技術2重反転ファンナノイーXストリーマプラズマクラスター
フィルター寿命約1.5年約3.5年約10年約2年
推定10年実質コスト約¥79,800約¥59,510約¥50,380約¥57,898

ちなみにパナソニックのF-PX70Cはメーカー指定価格です。

  

スペックの裏側を読む

① 設計思想は「置き場所」に表れる

  • リズムは、ユーザーが空気の流れを意図して作り出す「道具」としてのアプローチです。
  • パナソニックは、幅12.5cmという驚異的な薄さで、家電の存在感を消す「空間への溶け込み」を追求しています。
  • ダイキンは、高さを抑えた四角いデザインで圧迫感をなくし、黙々と仕事をする「実用第一」の思想です 。
  • シャープは、一番小さくて軽いので、部屋から部屋への移動も簡単な「機動力」を重視しています 。

② イオン技術、いる?いらない?

大手3社が独自のイオン技術を搭載する中、リズムは物理的なフィルター浄化一本で勝負しています。

これは好みが分かれるところですね。

【放出タイプ】

パナソニック「ナノイーX」& シャープ「プラズマクラスター」イオンを空気中に放出して、浮遊菌や付着したニオイに直接アタックする「攻撃型」の技術です。

パナソニックは美肌・美髪効果も謳い 、シャープは静電気を抑えてホコリの付着を防ぐのが特長です。

  

【内部処理タイプ】

ダイキン「ストリーマ」イオンを外には出さず、本体内部でフィルターが捕まえた有害物質を分解する「迎撃型」の技術 。

フィルター自体をキレイに保つことで、10年という驚異の長寿命を実現する心臓部でもあります 。

   

【フィルター特化タイプ】

リズム「Silky Wind Clean」イオン機能はなし。

強力な風と高性能フィルターという、純粋な力技で空気をキレイにします。

余計な機能はいらない、基本性能重視という方にはピッタリです。

  

③ 長期的なお財布への影響

初期費用だけでなく、10年間のトータルコストを見ると、各製品の経済性がハッキリします。

  • ダイキンは、最初に払う金額は高めですが、10年間フィルター交換が不要なので、トータルで見ると一番安く済みます 。
  • シャープは、本体は一番安いですが、2年ごとのフィルター交換があるので、最終的にはパナソニックと近いコストになります 。
  • リズムは、約1.5年ごとというフィルター交換頻度の高さが、長期的なコスト面では少し不利な点と言えます 。

  

まとめ:結局、どのモデルがどんな人におすすめ?

これまでの分析を踏まえて、各モデルがどんな人にピッタリなのかをまとめます。

リズム 9YYA63RHはこんな人に

  • 空気の流れを自分でコントロールして、家電を「使いこなしたい」人。
  • サーキュレーターとしても使いたい、一台二役を求める人。
  • ファンまで分解して掃除できる、徹底したメンテナンス性を重視する人。
      

パナソニック F-PX70Cはこんな人に

  • 置き場所が限られていて、とにかく薄いモデルを探している人。
  • インテリアにこだわりがあり、家電の存在感を消したい人。
      

ダイキン MC556Aはこんな人に

  • 面倒なフィルター交換は、できるだけやりたくない人。
  • 長期的なランニングコストを一番に考える人。
  • 「一度置いたら、あとはおまかせ」という実用性を求めるなら、これが最有力です。
      

シャープ FU-T40はこんな人に

  • 寝室や書斎で使う、2台目以降の空気清浄機を探している人。
  • 初期費用を抑えつつ、信頼できる基本性能が欲しい人。
      

今回は、時計メーカー「リズム」の参入という面白い動きをきっかけに、最新の空気清浄機市場を比較してみました。

それぞれにハッキリとした個性と強みがあり、あなたが何を一番大切にするかで、ベストな一台は変わってきます。

この記事が、あなたの製品選びの判断材料となれば幸いです。

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