家電の中でもエアコン選びは最難関じゃないでしょうか?
「どこ見て選んだらいいの?」
って困惑した方もいるんじゃないかと思います。
そんな中で、まず皆さんが気になるのは・・
「どのメーカーがいいの?」っていうことじゃないかと思います。
でも、メーカーを絞るのは最後の方でOKなんです。
というのも、メーカーごとの違いよりも、価格による性能の違いの方が断然大きいですからね。
ということで、まずは予算の決め方から見ていきましょう。
エアコンの決め方
- メイン暖房としても使うか?
- 部屋の広さに合わせる
- 最後にメーカーを決める
エアコンの価格ごとの性能の差
「せっかく買うなら省エネなエアコンだといいな」
「エアコンで暖房もできたら灯油を買いにいかなくていいかも・・」
こんな風に考えている方もきっと多いはずです。
ただ、ここに悩ましいポイントがあるんです。
もちろん省エネなものも、暖房がしっかりしているエアコンもあります。
ですが、そういったエアコンは価格も高いことが多いんですね。
「そこそこの性能で、そこそこお買い得」みたいなちょうどいい商品がほとんど無いのがエアコン選びの難しいところなんです。
エアコンの価格ごとのイメージはこんな風になります。
こんな風に、電気代が安かったり、暖房が得意だったりするエアコンは高級モデルだけになってしまうんです。
多分皆さんの希望は・・
価格:中
省エネ:○
暖房:○
こんなのがあったらよかったですよね。
でも残念ながら当てはまるものが無いんです。
「コスパが良いエアコン」を探している方も多いんじゃ無いかと思いますが、省エネや暖房の面においては、コスパが良いエアコンは残念ながら無いんです。
エアコンをコスパよく買うなら
「コスパの良いエアコン」は無いですけど、「コスパ良くエアコンを買う方法」は有ります。
冬に買うようにしてください。
エアコンの新製品発売(入れ替え)は冬に集中しています。
皆さんご存知のように家電は発売直後が一番価格が高く、販売終了前が一番安いです。
エアコンの新製品の発売サイクルは1年ごとですから、冬に前年のモデルを買うのが一番安いです。初売りが狙い目ですね。
それ以上粘るとだんだん機種が減っていく感じで、GWあたりだと旧型がほとんど無いような状況になる感じです。
暖房は使うのか?
エアコン選びでもう一つ悩ましいポイントがこの"暖房"ですね。
暖房性能は、同じ対応畳数のエアコン同士で比べても、モデルごとにパワーが全然違うものなんです。
それで、どんなエアコンを選べば暖房の効きがいいかといえばですね・・
省エネ性の高いエアコン=暖房も得意なエアコン
こんな風になります。つまり、やっぱり高級モデルになっちゃうわけですね。
暖房の能力を比較
これも高級・中級・初級のエアコンでそれぞれ比べてみましょう。
この時に見るべきポイントは"低温暖房能力"という項目です。
エアコンは外が寒くなるほど暖房の効率が落ちてしまいます。
そこで、外気温が2度の時にどれくらいの熱量を部屋に供給できるかを表したのが"低温暖房能力"という数値です。
これも主に14畳向けのサイズ同士で比べてみましょう。
高級モデルMSZ-ZW4019S
低温暖房能力 8.3kW
中級モデルMSZ-R4019S
低温暖房能力 5.3kW
初級モデルMSZ-GE4019S
低温暖房能力 5.3kW
まぁ、数字で見てもなんのことだか・・ってなっちゃいますよね。
初級〜中級モデルは高級モデルの6割程度しか暖房のパワーがない
ということだけわかってもらえればOKです。
実際は、他の数字も組み合わせてサイズを選ぶ必要があります。
ですが、わかりやす数値なので、最初にチェックする数値としては有効じゃ無いかと思います。
ちなみに初級〜中級モデルを1つ大きい主に18畳のサイズにしたとしても、低温暖房能力は6.8kWとなります。まだ、高級機の8割程度ですね。
高級の14畳>>初級・中級の18畳>高級の10畳=初級・中級の14畳
こんな感じのパワーの順になります。
つまり・・
省エネ性能と暖房性能は比例しています。
同じ対応畳数のエアコンでも暖房のパワーは大きく異なります。
これが言いたかったんです。
これを頭に入れておいていただかないと
「畳数があっているはずなのに暖房が物足りない」
「暖房も効くには効くけどすごく時間がかかる」
こんなことになりかねないですからね。
「エアコンをメイン暖房に」と考えている方は低温暖房能力、もしくは省エネの星マークの数をチェックして見てください。
エアコン以外の電気暖房は?
「エアコンの暖房がメインじゃなくてもいいんだけど、灯油は使えないから他の電気の暖房はないの?」
これ、すごくよく聞かれます。
電気で暖房するとしたら、たとえ初級モデルだとしてもダントツでエアコンが効率がよくて省エネにつながります。
エアコン以外の電気の暖房は便利ですし、使い方によっては暖かいです。ですが、省エネという考えには合わないですね。それならエアコンに電気代をかけた方がずっと効率が良いです。
エアコンと併用するとしたら灯油のファンヒーターがベストだと思います。
みんなどうやって選んでいる?
さて、「価格も性能もちょうどいいエアコン」が無いとなると、ますますどうやって選んだら良いかわからななくなってしまいますよね。
そこで、エアコンを購入している方たちがどうしているのかを紹介したいと思います。
リビング
部屋が一番広くて、使用時間も長くなりやすいリビングは省エネや暖房性能を優先する方が多いです。
そうなると必然的に高級モデルが候補になります。
また、最近多いワイドリビングの場合、そもそも高級モデルでしか対応のサイズが用意されていない場合もあります。
寝室
寝ている時にエアコンをつけっぱなしにするか、消すかで傾向が変わってきます。
①寝ている時もつけているなら電気代優先で高級モデル。
②寝ている時は消すなら予算優先しつつも、フィルター自動掃除はつけておこうかなぁ・・ということで中間価格モデル。
こういう選び方が多いですね。
子供部屋
使用時間が短いことも多いため、予算優先タイプのエアコンを選ぶ方が多いです。
フィルター手入れを自分でするのが難しそうならフィルター自動掃除付きの中間価格モデルにランクアップするパターンも見受けられます。
こんな風に、多くの方は・・
リビングは高級モデル。
寝室や子供部屋は初級か中級モデル
という選び方をしているわけですね。私もこの選び方で良いと思います。
それでは次はエアコンのサイズの選び方について、基本的な項目から説明していきますね。
エアコンの選び方①
対応の畳数の見方
カタログやスペック表には、そのエアコンの対応する広さが書いて有りますね。
ここで1つ注意が必要です。
例としてリビングでよく使われる4.0kwというサイズのエアコンの対応畳数を見てみましょう。
三菱 MSZ-ZW4019S
主に冷暖房ともに14畳向け
畳数の目安の項目を見てみると・・
冷房が11~17畳
暖房が11~14畳
このようになっていますね。
紛らわしいのですが、これは
冷房なら11畳から17畳まで対応で、暖房は14畳までという意味ではありません。
正しくはこういう意味です。
左の小さな数字が戸建てやアパートの場合で、右の大きな数字はコンクリート住宅の場合の対応畳数というわけですね。
ですから、主に14畳向けのエアコンではあっても、戸建てで14畳の部屋にこのエアコンをつけてしまうとパワー不足になる可能性があるということなんです。
特に暖房は注意が必要です。
電気代の安いエアコンは?
エアコンを買う上で気になることといえばやはり電気代じゃないでしょうか?
エアコンのモデルごとの省エネの度合いは
①省エネ基準達成率
②省エネ多段階評価
この2つで確認することができます。
省エネ基準達成率はパーセントで表示されています。その達成率を5段階で★マークで表したものが、省エネ多段階評価です。
ここで注意が必要なのは
星マークの最低は★2個
省エネ基準達成率の最低は100%
ということです。
省エネ基準達成率が100%だからと言って、それが省エネなエアコンとはいえないというわけなんですね。
発売するための最低限の基準を満たしているにすぎません。
いわゆる省エネで電気代の安いエアコンというのは星マークが5個(サイズによっては星4個)あるようなエアコンのことです。
初級〜中級のエアコンと電気代を比較
それでは省エネ性の高い高級エアコンと、省エネ性が最低限の初級~中級のエアコンの電気代を比べてみましょう。
エアコンの寿命は約10年ですから、それまで使い切った場合で計算してみました。
すると
星2つのモデル(初級〜中級)は、星5つ(高級モデル)よりも10万円以上電気代が高くつくことがわかりました。
これなら本体の価格差も逆転とまではいかなくても、差を埋めることができそうですね。
だったら暖房性能も清潔性も高い高級モデルを選んでおいた方がお得になりそうですよね。
とはいえ、エアコンの使用頻度はお部屋によって違うはずです。
最初にエアコンを買う時の金額も気になるのは当然ですから、必ずしも高級モデルがおすすめというつもりもありません。
決め手になるような、もう一つ重要な項目も合わせて考えてください。
清潔性能
最近のエアコンは室内機の内部を清潔に保つ機能を搭載しているモデルもあります。
今話題になっているものだと日立のファンロボ・富士通の加熱除菌、以前からあるものだと三菱のハイブリッドナノコーティングなどが該当しますね。
▼例 日立のファンロボ
で、これもやっぱり高級モデル程優遇されている傾向にあります。
中級機だとちょっとだけ使われていて、初級モデルだとあったりなかったりという感じですね。
高級機は何においても優遇
あとは使い方と予算次第
これまでお話してきた通り、エアコンは
省エネ性
暖房性能
清潔性
どの項目においても高級モデルが有利な結果となります。
唯一のネックは価格が高いことですね。
長時間使用であれば電気代の差で元が取れる計算になります。
ですから、リビングは高級モデルがおすすめという結論になるわけなんですね。
寝室や子供部屋は使う時間次第ではあると思うのですが、高級モデルを買って電気代で元をとるというのは難しいかもしれません。
暖房はちょっと苦手にはなってしまいますが、寝室や子供部屋は初級〜中級モデルの方がトータルコストが安くなる見込みが高いです。
本当は「これが価格と性能のバランスがよくておすすめです。」っていうエアコンを紹介できたらよかったんですが、当てはまるものがないのでせめて正確にお伝えできればと思いいろいろ書いてみました。
使い方や予算に応じて選んでもらえたら良いと思います。
おすすめのメーカーは?
高級モデルにするか中級・初級にするかが決まったら、最後はメーカー選びですね。
メーカーごとの特徴は他のページでも解説していますので、ここでは大まかにだけお話させてもらおうと思います。
人気のメーカーは?
価格.COMのメーカーシェアをみてみると・・
1位 ダイキン
2位 三菱
3位 パナソニック
4位 日立
5位 富士通ゼネラル
6位 シャープ
7位 東芝
このようになっていました。
私のおすすめは・・
三菱
多くのモデルでムーブアイを採用。無駄を抑えて賢く運転してくれます。
日立
多くのモデルで凍結洗浄を採用。手の届かない熱交換器まで清潔に保ってくれます。
富士通
高級モデルだけになりますが、デュアルブラスターの気流は大きな魅力です。
ダイキンは、普通にいいんですけど、価格が高いのであんまりおすすめしていないです。
詳しくはこちらの記事でご覧ください。
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【家電店の中の人が答える】買ってはいけないエアコンメーカーはどこだ!?
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おすすめ品の紹介はこちらのページです。
-
【本当にお得?】誤解だらけのエアコン選び!正しく知ってお得に選ぶ お部屋別おすすめ品紹介
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長くなりましたがエアコンの選び方の基礎知識の説明でした。
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。