加湿器の選び方を詳しく解説!
加湿器は注意点が意外と多い!
いろんな疑問があるんじゃないかと思います。
ということで、本日はいくつもの種類のある加湿器の正体に迫り、賢く選ぶ方法をお話していきたいと思います。
加湿器の選び方
加湿器選びのポイント
①使い方にあった加湿方式を知る
②価格の違いを知る
③対応畳数を知る
この3段階です。
それでは順番に見ていきましょう。
①4つの加湿方式
メリット・デメリット・適切なシーン
加湿器には主に4つの加湿方式があります。
詳しく覚える必要はありませんが、その後の商品説明の助けになるので、簡単にお話しておきたいと思います。
では、おすすめ度合いの高い方式から順に説明していきたいと思います。
おすすめ1位 ハイブリッド式
おすすめ2位 気化式
おすすめ1位のハイブリッド式と、おすすめ2位の気化式は似ている部分が多いので、まとめて解説します。
気化式
おすすめメーカー パナソニック
気化式のメリット・デメリット
⭕️送風するだけなので電気代が安い
❌加湿スピードが遅い
ゆっくりではありますが、非常に安い電気代で運転ができます。
おすすめシーン
リビングなどで、加湿器をつけっぱなしで使うなら電気代の安い気化式がぴったりです。
ゆっくりとはいえ、対応畳数があっていれば湿度は上がりますからね。
ハイブリッド式
おすすめメーカー
ダイニチ・シャープ・コロナ
ハイブリッド式のメリット・デメリット
シャープやダイニチのリビング向けモデルが該当します。
⭕️温風を使うので加湿スピードがアップ
❌その分気化式よりも少し電気代は高くなる
おすすめシーン
温風を併用するので加湿スピードが早くなります。
寝室や子供部屋など、加湿器をつけたり・消したりして使う場合におすすめです。
気化式に切り替えて省エネ運転できるモデルもあります。
気化式・ハイブリッド式共通
⭕️水が汚れた場合でもある程度フィルターが吸着してくれる
❌タンク・受け皿・フィルターが必要で、デザインが箱型に限られる
また、どちらも蒸気はや霧などは見えず、風が出てくるだけに見えます。
気化式は比較的冷たい風が出ます。
もちろん冷房ということではありませんが、室温が低いときに水分を含んだ風が流れているとスースーして感じることもあります。
ハイブリッド式は内部で温風を使うので、冷たい風というほどではありません。
ですが、吹き出しされると急激に冷めるため、温風というほどでもない、ちょっとぬるい風くらいになります。
要注意ポイント
ハイブリットとは"複合"という意味の言葉らしいです。
加湿器の場合、一般的に気化とヒーターを組み合わせてハイブリットです。
ただ、時よりよくわからない組み合わせのハイブリット式も見かけます。
よく見かけるのは、アイリスオーヤマのヒーター+超音波とかですね。
これもヒーターと超音波を組み合わせているので、ハイブリット式と表記されています。
ただ、これまで説明してきた、"おすすめ1位のハイブリッド"には当てはまりませんのでご注意ください。
ハイブリット式でおすすめなのは
ダイニチ
シャープ
コロナ
この3社だけです。
フィルターを使うモデルがおすすめ
「フィルターを使う」と聞くと、
・手入れが面倒
・汚れが付くのが嫌
・交換費用と手間がかかる
など、嫌なイメージが浮かぶ方も多いかもしれません。
ですが、上のイラストをご覧いただくとわかるように、うっかり水の交換や本体の手入れを忘れて水が汚れてしまっても、フィルターが汚れを吸着することで部屋に放出されることを抑制してくれているんですね。
不衛生な風を出さないために、フィルターが犠牲になってくれているわけです。
フィルター寿命について・・
フィルター寿命2年とか、10年とかありますが、汚れにくさの違いではありません。
「こまめに洗って10年使ってください。」
「お手入れを忘れちゃう時もありますよね。2年で交換しときましょう。」
これくらいの違いでしかないんです。
フィルター寿命10年は"10年間お手入れ不要"というわけではありませんのでご注意ください。
スチーム式
おすすめメーカー 象印
主に象印や、小型の加湿器で採用されている方式です。
スチーム式のメリット・デメリット
⭕️沸騰の高温で菌の繁殖を抑制
⭕️加湿スピードがもっとも早い
❌湯沸かしを続けるため電気代が高い
電気ポットから湯気が出るのと同じイメージですね。
高温で菌の抑制はできますが、湯垢や水道水に含まれるカルシウムが本体に付着する点もポットと同じです。
近年の節電需要の高まりから、大手のメーカーでの製造は減少傾向ですが、比較的コンパクトな加湿器では今も現役です。
暖かいスチームがでてくるので、気化式のスースーする風が苦手な方には根強い人気を誇ります。
おすすめシーン
特に乾燥の気になるお部屋&急いで加湿したい時に有効ですが、最近の住宅は高気密になっていることもあり気化式やハイブリッド式にシェアを奪われている印象はあります。
超音波式
おすすめメーカー ダイソン
比較的手頃な価格なものや、おしゃれなデザインのモデルが多くなっています。
雑貨屋さんなんかでもよく見かけますね。
超音波式のメリット・デメリット
⭕️電気代が安い
⭕️加湿スピードが早い
⭕️運転音が小さい
⭕️シンプルな構造なためデザインが豊富
❌汚れ対策がないモデルが大半
❌加湿器の周りが濡れることも
実際は霧吹きではなく、超音波で小さな板を震わせることで水を霧状にしているのですが、タンクの水をそのまま部屋に放出するという点で同じと言えます。
つまり、水が汚れていれば、それがそのまま部屋にばら撒かれるということになってしまいます。
手頃な価格のモデルでは水の汚れ対策もない場合が多く、もっとも管理に気をつけなけばいけない方式となります。
また、使用条件や環境によっては、加湿器の周りに水滴がついたり、床が濡れたりすることもあります。
霧吹きをし続けたら、床に水溜りができるのと同じですね。
比較的安価で電気代も安く、いろいろなデザインのモデルがあるのはいいのですが、デメリットも多い方式と言えます。
中には清潔性の高いものも・・
超音波式だからといって、全部が全部衛生面に不安があるわけではありません。
超音波式の中にも、水を清潔に保つ機能が備わっているものもあります。
UV・ゼオライト・AGなどで水の汚れを抑制している商品もあります。
おすすめシーン
オフィスやワイドリビングなどの広い空間で自分の周囲の湿度だけあげたい場合などがおすすめパターンとなります。
なぜ自分の周囲だけなのかは次のパートでお話します。
②加湿器の価格の違い
おすすめはだいたい1万円から
加湿器には3,000円くらいのモデルもあれば、2万円・3万円程度の価格まで幅広い商品があります。
価格の違いになるポイントとしては、1つは対応する広さの違いですね。これは皆さんも予想通りではないかと思います。
そしてもう一つ重要なのが、湿度の自動調節機能の有無です。
皆さん知っての通り、湿度は高すぎてもカビや結露の原因となってしまいます。
お部屋の湿度はだいたい60パーセントくらいが理想とされていますが、これくらいを目指して自動で運転の強弱を調整してくれるのが自動調節機能です。
湿度が十分上がったら運転をセーブして過剰に湿度が上がらないようにしてくれるということですね。
この自動調節機能がつく目安がだいたい1万円くらいのモデルからになります。
お手頃価格の加湿器のメリット・デメリット
⭕️コンパクトでデザイン豊富
⭕️お求め安い価格
❌湿度調節は自分で行う
それよりも手頃な価格のモデルでは自分で湿度を調整する必要がでてしまいます。
さらに、現在の湿度表示機能すらないものが多いため、別で湿度計を用意しなければいけないことになってしまいます。
価格を抑えることも重要なことには違いありませんが、加湿器なのに部屋の湿度も測っていないなんて必要な機能まで削りすぎじゃないかと思ってしまいます。
手頃な加湿器は自動調節機能がないモデルが多く、どうしても優先しておすすめしにくいんですね。
そういった理由からこのページでは湿度自動調節機能がついたモデルだけを紹介しています。
おすすめシーン
オフィスや広いリビングであればガンガン加湿しても部屋の湿度が上がりすぎる心配は少ないはずです。
それで先ほど超音波式は自分の周囲の湿度をあげるのに適していると説明したんですね。
もちろんこまめなお手入れは必須です。
③適応畳数を知る
加湿器にはどれくらいの広さに対応できるかの目安が書いてあります。
木造○○畳
プレハブ〇〇畳
このように記載されているのですが、プレハブの方が大きな畳数になっています。
マンションや最新住宅など
「気密性に自信あり!」
の住宅ならプレハブ向けの畳数を基準にしても大丈夫ですが、そうでなければ木造向けの畳数を目安にしておくのが安心です。
特に気化式の場合は加湿がゆっくりなので、サイズはぴったり以上に合わせることをおすすめします。
加湿量計算サイト
こちらのダイニチのサイトで必要な加湿量の計算ができます。
静かさを求める場合も大き目を
多少の違いこそあれ、超音波方式以外には静かな加湿器というのはなかなかなありません。
それよりも、運転の強弱による差のほうがずっと大きくなります。
なかなか湿度が上がらず、強い運転が続いた場合、
▶︎気化式・ハイブリッド式では送風音
▶︎スチーム式では沸騰音
が大きくなります。
ですから、静かに運転するためには素早く湿度をあげて、あとは弱運転でキープするのが理想です。
選び方おさらい
選び方のポイントはここまでになります。一度おさらいしておきましょう。
気化式かハイブリッド式が電気代・衛生面のバランスがよく安心。
スチーム式は電気代が高いですが、ひんやりしない加湿器を探すなら候補。
超音波式は魅力も多い分、湿度が高くなりすぎる心配&衛生面での不安が残る。「清潔にキープできる自信有り」&「自分で湿度計見ながらパワー調整」なら良いかも?
空気清浄機の一体型はどう?
こんなやつです。ちなみにこれはシャープのロングセラーシリーズで、主に寝室におすすめサイズとなっています。
こんな質問もよくいただきます。
結論だけ言いますと、加湿付きの空気清浄機でもしっかり加湿はできます。
でも、ちょっと注意は必要です。
加湿空気清浄機の加湿はどのメーカーも"気化式"を採用しています。
空気清浄機は基本的につけっぱなしで使う前提なので、電気代を抑えてゆっくりと加湿する"気化式"が相性がいいからです。
▶︎気化式はもともと加湿はゆっくり
▶︎加湿空気清浄機の適切なサイズは結構大き目&値が張る
といった理由で、加湿が追いつかない場合もあります。
加湿空気清浄機って、値段や大きさのせいで、結構みなさん適応畳数よりも小さめに買ってらっしゃるようなんですよね。
そんなわけで、加湿付きの空気清浄機ならしっかりとお部屋の広さにフィットしたサイズを選んでもらうのがおすすめです。
加湿空気清浄機だけで湿度が上がらない場合は、補助の簡易的な加湿器を使うのも手ですね。
それでは、次はおすすめ商品の紹介です。
リビングにおすすめ
リビングでもしっかり加湿出来る程度のパワーを持つモデルは気化式・ハイブリッド式がメインとなります。
メーカーは色々ありますが、ハイブリッド方式を採用&静音運転のあるダイニチがおすすめです。
ダイニチには4つのグレードがあり
HD | RX | RXT | LX | |
使い捨てトレイ | ー | ー | ○ | ○ |
スタイリッシュデザイン 残量の見えるタンク |
ー | ○ | ○ | ○ |
サイズラインナップ | 小〜中 | 小 | 中〜大 | 大〜 |
主にこのような違いがあります。
ダイニチ RXシリーズ
HD-RXT723
加湿方式 | ハイブリッド |
適応畳数 | 木造12 プレハブ19畳まで |
1ヶ月の電気代の目安 (1日8時間×30日で計算) |
最大運転 1,870円 エコモード(気化) 130円 |
運転音 | 標準運転最大32 最小13dB |
タンク容量 | 6.3L |
おすすめポイント
残量の見える&大き目のタンク
シンプルでスタイリッシュなデザイン
残量の見える大型水タンク&使い捨てトレー対応のRXTシリーズです。
ハイブリッド式なので普段は温風加湿ですが、エコモードを選択すれば気化式運転に切り替えることもでき省エネ運転も可能です。(加湿スピードは落ちます)
また、タンクキャップ・トレイ・フィルター・エアフィルターの4箇所には抗菌パーツが使われており、清潔性も高いモデルとなっています。
水受けトレイには、使い捨てのカバーが取り付けできるようになっています。
水垢や水道水の成分などが付着して汚れてしまっても、汚れたカバーを交換するだけで良いわけですね。
大型モデルでは珍しい、水の残量のわかる半透明のタンクに、スクエアなフォルムを合わせたデザインも目立ちすぎず、かといって古めかしい感じもせずリビングにも合いそうですね。
ちなみに私もこのシリーズを使っています。
最小運転音13dBと静かなので、寝室で重宝しています。
パナソニック KXUシリーズ
FE-KXW07
加湿方式 | 気化式 |
適応畳数 | 木造12 プレハブ19畳まで |
1ヶ月の電気代の目安 (1日8時間×30日で計算) |
最大運転 117円 静音モード 22円 |
運転音 | お急ぎ44 強39 最小15dB |
タンク容量 | 4.2L |
おすすめポイント
DCモーター採用でもっと省エネ&パワフル
ナノイーでお肌の水分保持
静かにもパワフルにも回転できるDCモーターを採用することで、気化式のゆっくり加湿という弱点を克服しながらも、省エネはキープしています。
また、消臭などで知られるパナソニックのナノイーも搭載しています。実はナノイーは水分をたくさん含んだイオンなので、お肌へ潤いを届けることができるんですね。
加湿量自体がアップするわけではありませんが、集中してお肌に水分を届ける分効率が良いと思っていただければOKです。
ガラス張りのような光沢のあるパネルを採用しており、ダイニチとは違った高級感がありますね。
迷った場合は
ダイニチRXTシリーズかパナソニックKXUシリーズで迷った場合には・・
▶︎最小運転音とタンクの大きさで有利なのはダイニチ
▶︎電気代とナノイーが魅力のパナソニック
どちらが気にいるかで選んでいただければ良いかと思います。とはいえ、大きな差ではありませんから、デザインやその時の価格で決めても問題ない範囲かと思います。
寝室におすすめ
上で紹介した2シリーズももちろんおすすめです。
↓先ほどより1サイズ小さいモデル
ダイニチ 木造8.5 コンクリート14畳
パナソニック 木造8.5 コンクリート14畳
それでは上記に加えておすすめの機種をあげていきます。
ダイニチ HDシリーズ
HD-N523
加湿方式 | ハイブリッド式 |
適応畳数 | 木造8.5 プレハブ14畳まで |
1ヶ月の電気代の目安 (1日8時間×30日で計算) |
最大運転 881円 エコモード(気化) 78円 |
運転音 | 最大30 最小13dB |
タンク容量 | 4.0L |
おすすめポイント
最小運転音13dB
抗菌パーツもしっかり採用
先ほど紹介したRXシリーズより少し手頃な価格のシリーズとなります。
静音設計や抗菌パーツはしかかりと引き継がれており、大きな違いはデザインくらいです。
細かな部分では、RXTシリーズにある
おやすみモード・本体のデジタル表示部分の減光機能・ターボ運転で強よりも強い運転が可能
といった部分がなくなっています。
「寝る時にデジタル表示が光ってると気になる」「さっきのデザインが好き」なら先ほどのRXシリーズ。そうでなければこちらのHDシリーズがお手頃です。
スチーム式 象印
EE-DD50
加湿方式 | スチーム式 |
適応畳数 | 木造8プレハブ13畳まで |
1ヶ月の電気代の目安 (1日8時間×30日で計算) |
最大運転 2,660円 ※湯沸かしを考慮していません |
運転音 | 記載なし |
タンク容量 | 4.0L |
おすすめポイント
貴重なスチーム式
コンパクトボディー
10年くらい前までは種類の多かったスチーム式も、今ではどんどん減ってきています。
そんな中、お部屋をしっかり加湿できるサイズの貴重なスチーム式加湿器がこちらです。
スチーム式のメリットは先ほど書いた通り、ほんのり温かい湯気が出ることと、高温で菌の繁殖を抑制できる点ですね。
特に気化式のスースーする運転が苦手な方には根強い人気を持ちます。
電気代は通常運転時の商品電力で計算したのですが、これには湯沸かしの電力が入っていません。
実際はもう少し高くなって、月に約3,000円くらいになるかと予想しています。
沸騰時には電気ポットなどと同様にボコボコという沸騰音がしたり、湯沸かしのシューという音がしたりしますので、音が気になる方は避けた方がいいかと思います。
静かさ重視ならダイニチ、ふんわりあったかい蒸気優先なら象印といった選び方がおすすめです。
子供部屋・私室におすすめ
シャープ
HV-R30
加湿方式 | 気化式 |
適応畳数 | 木造5 プレハブ8畳まで |
1ヶ月の電気代の目安 (1日8時間×30日で計算) |
最大運転 58円 静音運転 16円 |
運転音 | 強38 静音22dB |
タンク容量 | 2.4L |
おすすめポイント
抗菌フィルター採用
プラズマクラスターで静電気抑制
気化フィルターとエアフィルターに抗菌・防カビ処理がされています。また、別売りの銀イオンカートリッジに対応しており、タンク内の水を清潔に保つのも得意なモデルとなっています。
シャープのプラズマクラスターといえば浮遊菌の抑制や消臭でおなじみですが、実は静電気の抑制効果も持っているんです。
冬の次回はビリっときやすいですから、これも一つのメリットになりそうですね。
以上、おすすめ品の紹介でした。
まとめ
最後に重要なポイントだけ振り返っておきましょう。
電気代・加湿力・清潔性のバランスが良いのは気化式・ハイブリッド式
ほのかにあったかい蒸気が出るのはスチーム式
過剰な湿度はかえって❌湿度自動調整機能がついたモデルを選びましょう