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掃除機

【吸引力がいいのは?】元店員が詳しく解説 掃除機の選び方Part1 

更新日:

「サイクロン式の方がいいの?」

「吸引仕事率が大きい機種を選べばいい?」

掃除機は”ゴミを吸い込む”というシンプルな目的を持った家電ですね。

それだけに・・

「どれもある程度吸うんでしょ?」

「使い方はどれも似たようなもの」

と、あまり違いを気にしないで買っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ですが、シンプルに見えて実は奥深いのが掃除機の世界。
 

このページでは掃除機の中でも一番ポピュラーなキャニスター(車輪付き)タイプの掃除機の基礎知識とおすすめ品の紹介をしていきたいと思います。
 

⬇︎の目次に沿ってお話を進めていきますね。

 

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サイクロンか紙パックか


紙パックがいいか、サイクロン式がいいかでお悩みの方も多いでしょう。

掃除機選びでは避けては通れない問題ですね。

それぞれ利点・欠点は何?

紙パック式の特徴

例) 紙パック式の人気商品
三菱 TC−GXH7P

三菱 TC−GXH7P
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 300〜80 ヘッド パワーヘッド
本体重量 2.1kg 運転音 63〜59dB


▼紙パック式の利点

⭕️ゴミがいっぱいになったら捨てるだけ

⭕️ゴミ捨ての時に埃が舞にくい

と、手軽に使うことができます。
 

▼紙パック式の欠点

❌紙パック代がかかる

❌紙パックを買う手間もかかる

と、後からのコストがかかるのが欠点といえます。

 

サイクロン式の特徴

例) サイクロン式の人気商品
東芝 VC−C6

東芝 VC−C6
集塵方式 サイクロン式
吸引仕事率 290〜20 ヘッド 自走式
本体重量 2.2kg 運転音 63〜58dB


▼サイクロン式の利点

⭕️紙パック代がかからない

⭕️ゴミをこまめに捨てる事で嫌な臭いが出ずらい

⭕️コンパクトなボディのモデルも多く種類も豊富

と、主にランニングコストのやすさがメリットとなります。
 

▼サイクロン式の欠点

❌こまめにゴミを捨てないといけない

❌ゴミを捨てるとき、埃が舞いやすい

と、コストの代わりに手間がかかるのが難点です。

▶︎紙パック→楽だけどランニングコストがかかる

▶︎サイクロン→手間がかかるけどランニングコストがかからない

これが基本となります。

吸引力はどっちがいいの?

ところで、掃除機で一番大事な吸引力はどちらが強いんでしょうか?

「そんなの当然サイクロンタイプ」

とお考えの方が多いかもしれませんが、実はそれは正解とも言い切れません。
 

紙パックタイプでもサイクロンタイプでも

掃除機の中にゴミが詰まっていれば、風の通り道の邪魔になるので吸い込みは悪くなる

ということです。
 

逆に言えば、ゴミが入っていない状態であればどちらも吸引力が十分に発揮されるということになりますよね。

そこで、
ゴミが入っていない状態に戻し易い方はどちらか

を考えますと、それはサイクロンタイプです。

 

平均的なゴミ捨て頻度

▶︎紙パックタイプ→だいたい1〜2ヶ月に一度

パック内にゴミが入っている(吸引力が低下している)時間が長い
 

▶︎サイクロンタイプ→1〜3回使用ごと

ダストケース内が空(よく吸う)になる頻度が高い

 

サイクロン式は手間はかかりますが吸引力が発揮されやすいと言えます。
 

今まで紙パックタイプをご利用だった方は、紙パックを交換したら大分吸い込みがよくなった経験をお持ちの方も多いと思います。

あの吸引力の回復を毎回再現できるのがサイクロンタイプです。
 

逆に、ゴミ捨てをサボってしまうとサイクロンの利点は発揮されませんそれなら紙パックの方が楽でオススメです。
 

簡単で楽な方がいい方は紙パック

面倒でも吸引力を優先するならサイクロンタイプ

 
どちらがいいかは使う方それぞれです。

割合はだいたい半々程度でしょうか。
 

これが基本なのですが、サイクロン式の中にはお手入れも楽で吸引力の低下が起こりにくいフィルターレスサイクロンと呼ばれる機種もあるんです。
 

値段は高めにはなりますが「手間が少なくて吸引力が良いものは無いの?」と考えている方にはこちらがおすすめです。

 

お手入れ簡単
吸引力も維持できる”フィルターレスサイクロン”

従来のサイクロン式掃除機ではダストケース内に目の細かなフィルターを備えるものが一般的でした。

フィルターを使って細かなチリ・ホコリを取り除いていたわけですね。

ですが、これでは前述のようにフィルターの目詰まりが原因で吸引力の低下が起こってしまいます。

そこで目の細かなフィルターを取り払ったものがフィルターレスサイクロンとなります。

強力な遠心分離構造が必要なため採用されている機種には高価なものが多いですが、これこそが本来のサイクロン、つまり理想形であるため近年では採用機種が増えつつあります。
 

その先駆けとなったのはみなさんご存知のダイソンですね。

例① フィルターレスサイクロン式
ダイソン CY29FF

ダイソン CY29FF
集塵方式 フィルターレスサイクロン
吸引仕事率 非公表 ヘッド パワーヘッド
本体重量 3.14kg 運転音 非公表

 

例② フィルターレスサイクロン式
東芝 VC−MG920

東芝 VC−MG920
集塵方式 フィルターレスサイクロン
吸引仕事率 200〜50 ヘッド 自走式
本体重量 3.2kg 運転音 64〜58dB

この辺りが代表的なフィルターレスサイクロンの掃除機です。

やはり価格は高くはなってしまいますが、それ相応の魅力が詰まった商品となっています。

機種ごとの特徴は後ほど紹介させていただきますね。
 

ゴミを遠心分離することで風の通り道を確保するので、原理的に吸引力の低下が起こらないのがフィルターレスの最大の魅力です。

(厳密にいえばモーター保護用フィルターなどがあるので、完璧に吸引力を維持できるわけでは無いのですが、従来の方式に比べればずっと良好です。)
 

フィルターによるゴミの捕集ではないので手入れも楽という大きな利点もありますので、予算よりも内容重視という方にはフィルターレスをおすすめしたいと思います。

吸引仕事率は高ければいいのか?

掃除機を買う際によく目にする、吸引仕事率という数値があります。

”ハイパワー吸引仕事率600w” なんて書いてあったりするんですが、これって何を表しているんでしょうか?

吸引仕事率とは?

 凄く簡単に言えば吸い込みのパワーのことなんですが、数字が大きければ吸い込みがいいとは限りませんので注意が必要です。

吸引仕事率で見比べても良いのは紙パックタイプだけです。
 

紙パック式の場合はどの掃除機も構造が似ていますので、吸引仕事率が高ければ吸い込みも良いと考えても問題ありません。

"紙パックでゴミを分離"という点が共通だからですね。

 

サイクロン式の場合は・・

サイクロンタイプの場合ダストケース(ゴミが溜まる箱)の形状が機種によって大きく異なり、目詰まりの起こりやすさが大幅に異なります。

目詰まりが多く起こる機種であれば数値上の吸引仕事率が高くても、実際にはパワーを発揮できていないということになってしまいます。
 

ですからゴミの詰まり易いものほど吸引仕事率が高く、ゴミの目詰まりしにくい優秀な掃除機ほど低い数値になるという逆転現象が起こるんですね。 

目詰まりによる吸引力の低下を想定して、大きな吸引仕事率を設定しているとも言うことができます。

 

パワーがそのまま発揮されるとは限らない

▶︎紙パック掃除機
▶︎ハイパワータイプのサイクロン

この2つは車で例えるとトラックに近いです。

トラックは大きなエンジンを積んでいますが、荷物を積むとエンジンの大きさの割りにスピードが出せません。

そしてトラックは荷物を積むのが前提でつられていますので、フルパワーを発揮できる場面がほとんどありません。

吸引仕事率の高い掃除機も同じで、フルパワーを発揮できない前提であるため、吸引仕事率を高く設定しているのです。

▶︎吸引仕事率の低いフィルターレスサイクロン
は車で例えるならスポーツカーですね。

軽量・空気抵抗が少ないなどスピードを出すのに特化した構造なので、トラックほど大きなエンジンがなくても十分性能を発揮できるようになっています。

ダイソンなどのフィルターレスサイクロンは、吸引仕事率が小さくてもしっかりとゴミを吸うことができます。

これはスポーツカーが早く走れるのと似ている言えるかと思います。

よく吸うことで有名な高級掃除機のダイソンは吸引仕事率170ワット程度と言われています。目詰まりしなければそれで充分ということですね。
 

このように吸引仕事率が高い=吸引力が強い では無いとうことが上手く伝わりましたでしょうか?

 

例 安価なサイクロン掃除機
吸引仕事率:高 日立CV−SE80

日立 CV−SE90
集塵方式 サイクロン式
吸引仕事率 620〜100 ヘッド タービンヘッド
本体重量 3.9kg 運転音 65〜60dB

日立のサイクロン掃除機の中で一番安価なモデルですが、吸引仕事率は620wと非常に高くなっています。

サイクロンタイプとしては最大級の数値ですね。

だからといって一番よく吸うかというと、残念ながらそういうわけではありません。

本体が2万円少々で吸引仕事率620wはお買い得!?

と思いきや、やはり残念ながらお値段なりの吸い込みになってしまいます。
 

この機種は特にダストケースが目詰まりしやすい構造で吸引力が低下しやすいからですね。
 
また、ヘッドもタービンブラシですから、ゴミを掻き取る力があまり高く無いことも一因となっています。

もちろん数値は嘘はつきませんから、条件がよければ期待通りのパワーが発揮されます。

ただし条件というのが"ダストケースにゴミが入っていないこと"、"フローリングなどのツルツルの床であること"とハードルは高めになります。
 

極端にいえば掃除機を使い始めた直後からダストケース内にゴミが入ってきますからね・・

 

例 フィルターレスサイクロン
吸引仕事率:低 ダイソン CY29FF

先ほどと同じダイソンのサイクロン掃除機です。

フィルターレスサイクロンタイプの代表選手といえばこちらの機種です。

吸引仕事率は推定ですが170w程度と言われていますから、日立のCV-SE80の3分の1以下の数値しかありませんね。

でも、ダイソンの吸引力が強いことは有名な話ですよね。

家電店で試して見て「おおっ!」と感じた方も多いことでしょう。
 

その強い吸引力が発揮できる大きな要素がフィルターレスということなんですね。

目詰まりしない→吸引力が十分に発揮できる、という流れです。
 

まぁ、実際はそれ以外にもいろいろな要因が重なってよく吸う・吸わないが決まりますので、これほど単純では無いのですが重要なファクターであることは間違いないでしょう。

集塵方式の他に吸い込みの良し悪しに大きく影響するポイントとしてはヘッドの種類も挙げられます。ということで、次はヘッドについてお話していきますね。

 

ヘッドの種類 <重要>

ヘッドとは吸い口の部分のことです。このヘッド部分にも種類がありますので説明します。大きく分けて3つの種類があります。

1 パワーヘッド(パワーブラシ)20000円位~

ヘッドの中のブラシがモーターの力で回転するタイプです。

1番利用できるシーンが多い万能型といえます。

パワーヘッドの特徴は・・

⭕️密着度が高く強い吸引力を発揮できる

⭕️ゴミを床面から剥がす力が強い

このような利点があります。

床に静電気で張り付いたホコリやカーペットに絡まった髪の毛なども、しっかりとブラシで剥がしてから吸引します。
 

パワーヘッドの中でも軽い力でスイスイ進むものを自走式パワーヘッドと呼びます。(単に自走式と呼ぶこともあります。)

せっかくなので自走式ヘッドの例をサイクロン式と紙パック式で紹介します。
 

サイクロン式自走ヘッドの例
日立 CV−SF300

日立 CV−SF300
集塵方式 サイクロン式
吸引仕事率 400〜60 ヘッド 自走式
本体重量 3.5kg 運転音 57〜52dB

日立の自走式ヘッド搭載サイクロンです。

サイクロン式+自走式ヘッドだと高額モデルが多い中、この機種は比較的手頃な価格でバランスの良い性能となっています。

コンパクトでハイパワーが売りのモデルです。

 

紙パック式自走ヘッドの例
三菱 TC−GXH8P
三菱 TC−GXH8P
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 310〜80 ヘッド 自走式
本体重量 2.1kg 運転音 63〜59dB

三菱の軽量モデルシリーズで、このモデルからは本体2.1kgと更に使いやすくなっています。

軽量を売りにしたモデルは最近増えてきているんですが、結構値が張るものが多くなっています。

そんな中で予算を抑えて軽量モデルをお探しの方には一押しの商品となっています。
 

例) 自走式ヘッドのおすすめ品
紙パックタイプ VC−PF9
東芝 VC−PF9
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 640〜60 ヘッド 自走式
本体重量 3.2kg 運転音 68〜61dB

この価格で自走式パワーヘッド搭載のお買い得モデルです。

本体はコンパクトというほどではありませんがそこそこ軽量で、パワーも十分に持った機種となっています。

カーボン採用で軽いヘッド+自走式でスイスイお掃除できるコスパが高い機種ですね。
 

例)自走式モデル
パナソニック MC−PK19G
パナソニック MC−PK19G
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 600〜60 ヘッド 自走式
本体重量 2.7kg 運転音 65〜60dB

そこそこ軽量でそこそこハイパワーとバンラスが良いことに加え、親子ノズルも搭載と人気があるのも頷ける内容となっています。

 

パワーヘッドのおすすめシーン

▶︎フローリングの溝

▶︎フローリングに張り付いたホコリ

▶︎カーペットに絡まった髪の毛

▶︎マットの中に入り込んだチリ

こういった場面ではパワーヘッドがおすすめとなります。

フローリングメインのお家でもやはりカーペットやマット類・畳のお部屋などがあるかと思います。
 

価格はやや高めになりますが、パワーヘッドが一番安心しておすすめできます。

 

2 エアタービン(タービンブラシ) 10000円位~

パワーブラシと見た目は似ているのですが、ブラシが風の力で回るタイプです。

❌ブラシの回転力は風力のため弱い

❌ブラシを回すための空気の流れが必要

❌隙間が多い構造のため空気の漏れが多くパワーが発揮されにくい

⭕️価格はパワーヘッドよりも安い

回転ブラシは小さな風車のような構造で、抵抗があったり風の流れが悪かったりするとすぐにブラシの回転が止まってしまいます。
 

基本的にはフローリング用としておすすめのヘッドです。

回転ブラシはついていますが、床に張り付いた埃を取り去るほど強力な回転ではありません。

やはりできればパワーヘッドが良いかと思います。

エアタービンタイプのおすすめ品も紹介しておきます。
 

例) エアタービンタイプのおすすめ品
サイクロン式 MC−SK17A

パナソニック MC−SK17A
集塵方式 サイクロン式
吸引仕事率 500〜60 ヘッド タービンヘッド
本体重量 3.1kg 運転音 65〜60dB

コンパクトさとパワフルさを兼ね備えたお手頃価格機種です。

やっぱりパナソニックはこの辺のバランスの取り方が上手ですね。

 

例) エアタービンタイプのおすすめ品
紙パック式 TC−FXH5J

三菱 TC−FXH5J
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 500〜100 ヘッド タービンヘッド
本体重量 2.4kg 運転音 65〜58dB

三菱のコンパクトタイプでで、軽量本体とモーター無しの軽量ヘッド採用モデルとなっています。

本体重量2.4kgと軽量・コンパクトボディが魅力ですね。

 

タービンヘッドのおすすめシーン

▶︎フローリングのホコリ

▶︎絨毯・カーペットの表面のゴミ

こういった場面ではタービンヘッドでも役目を果たすことができます。

クイックルワイパーやカーペットのコロコロと併用するのが上手な使い方と言えるでしょう。

 

その他のヘッド(床ブラシ)

回転ブラシはなく、簡易的なブラシが付いたタイプです。昔ながらの掃除機といえばいいでしょうか。

❌隙間も多く、ブラシの力もほとんどない
❌価格はもっとも手頃

価格が手頃ということもあり、2台目の掃除機としてお求めになる方が多いですね。

2階専用機にする・砂埃の多い玄関周りだけに使うといったパターンがあるようです。

床ブラシタイプもおすすめ品を見て見ましょう。

例) 床ブラシタイプ
東芝 VC−D50K
東芝 VC−D50K
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 470〜90 ヘッド その他
本体重量 3.0kg 運転音 68〜58dB

よく言えばシンプル、悪く言えば昔ながらの掃除機といった内容ですが、パワーはそこそこ実用的なレベルを保っています。

大手メーカー製のキャニスター掃除機ではもっとも価格が手頃な機種ではないでしょうか。

価格が手頃なこともあり、2階用など2台目として追加で購入されることが多い機種となっています。
 
 

床ブラシのおすすめシーン

▶︎リノリウムのツルツルな床面

▶︎砂ほこりなどの掃除がメイン

こういった場合には床ブラシでも対応可能です。保証の問題はありますが、オフィスなどで使われることが多くなっています。ホウキでも問題なく掃除できる場所が床ブラシに適した場所といえます。
 

ヘッドの重要性おさらい

ヘッドの種類は掃除機を選ぶ上で一番と言ってもいい位重要なポイントです。

なぜなら、ゴミは吸っただけでは取れないからです。
 

フローリングの上に浮いてる埃程度で有ればどの掃除機でも吸えますが、絨毯やカーペットの上のゴミはカーペットに絡まっていますし、畳の上のゴミは畳の目に挟まっているからです。
 

ですからゴミを床面からブラシで剥がして、吸い込める状態にする必要があります。

 

吸引だけでは取れないものも・・

いくら吸引力の強い掃除機でも床にくっついたゴミは吸うのが難しいものです。

掃除機をかけた後にカーペットクリーナー(粘着のコロコロ)を使うと、まだ髪の毛なんかがたくさん取れるっていう話を聞いたことがある方も多いと思います。

これは床から剥がせなかったゴミが吸い取られず残ってしまったということですね。

そうならないためにヘッドでしっかりとゴミやホコリを床面から剥がす必要があるんです。

 

床やマット類からゴミを剥がす力が強いのはもちろんパワーヘッドです。

 

ヘッドの種類による密着度の違い

3種類のヘッドを紹介しましたが、実はその種類によって床面への密着度が大きく異なります。

密着度とは、ヘッドと床の間に隙間がどれ位あるのかということです。

床に隙間無くピッタリ接している時ほど吸い込みが強く、隙間が多いほど吸い込みが弱くなります。

 

こんな経験ありませんか?

うっかりカーテンやマットの端っこなんかを吸ってしまうと、ヘッドとの隙間が無くなり凄い力で貼り付くことがありますよね。

このようにヘッドと床に隙間が少ないない程、吸い上げる力は強くなります。

ただし、完全に密着させるとヘッドの前方からゴミを吸えなくなってしまいますし、床に張り付いて動きが悪くなっててしまうのでわざと少し隙間をあけてあります。

密着度が高く、本来の吸引力を発揮できるという点においてもやはりパワーヘッドが有利となります。

 

ここまで紙パック式とサイクロン式、ヘッドの種類の違いを解説してきました。最後にサイクロン式のダストケースの形状について解説します。

サイクロン式掃除機は大きく分けて

①フィルターレス方式

②遠心分離+フィルター方式

③フィルター分離方式

の、3つの方式があります。

それぞれ、吸引力の維持やお手入れに大きく関わる重要な要素となっています。

画像を見ながらどんな違いがあるのか説明していきます。

 

サイクロン式掃除機の遠心分離構造の違い

フィルターレス式 最後まで遠心分離タイプ

最後まで遠心分離を行うタイプです。

価格はちょっとお高めのものが多いですが、その分メリットも大きいです。

ダストケースが筒状で、ダストケース内に目の細かなフィルターを持たない構造となっています。

吸引力の低下がほぼない(少ない)

フィルターがないので手入れが楽

これが本来の”サイクロン”ですね。

比較的高額な機種中心に採用されており、価格面がネックですね。
 

大きな筒で大きなゴミを分離、小さな筒で小さなホコリを分離と、最後まで遠心分離を行います。

風の通り道が常に確保されるので、吸引力の低下がほとんど起こりません。

また、フィルターの手入れも必要ないので、お手入れも楽になります。
 

▼お手入れの目安

基本的にはゴミがいっぱいになったら(お掃除2〜3回)捨てるだけでOKです。

(厳密には本体の内部にはモーター保護のためのフィルターが入っているので、その部分の手入れは必要です。)

機種によりますが、1ヶ月に1〜2回フィルターの汚れをチェックして、汚れていればお手入れをする程度です。

 

2.半分サイクロンタイプ 途中まで遠心分離タイプ

途中まで遠心分離を行いますが、最終的には細かいチリ・ホコリはフィルターでキャッチされます。

ダストケースが筒状で、上部にフィルターを含む構造となっています。

フィルターの目詰まりをやや軽減する

選べる機種の幅が広く選びやすい

サイクロン式掃除機で売れ筋の2〜3万円の機種でよく採用されています。

大きな埃を遠心分離するので、フィルターへの埃の付着を少し抑制できます。

とはいっても、フィルターには細かなチリが付着しますので、こまめな手入れが必要です。
 

▼お手入れの目安

ゴミ捨て(お掃除2〜3回)と同時にフィルターの清掃を行うのが理想です。

 

3.フィルター式 遠心分離していないタイプ

遠心分離を行う構造がない・もしくは非常に少ないタイプです。ダストケースが四角い箱状のものが当てはまります。

厳密にいえば遠心分離構造がないので”サイクロン”ではないんですけどね。

だだ、今の家電業界では”紙パックが無い=サイクロン”なので一応サイクロン式に分類されます。
 

フィルターの詰まり(吸引力の低下)がしやすい

価格は手頃なものが多い

もちろんフィルターの手入れさえこまめに行っていれば十分なパワーが発揮されます。

紙パックを買いに行くよりも、家で手入れできる方がいいという方もいらっしゃいますよね。

▼お手入れの目安

掃除機を使う毎にゴミ捨てと清掃を行うのが理想です。
 

同じサイクロン式でも全然違う

このように、同じサイクロン方式といってもダストケースの形によって吸引力の維持しやすさ・手入れのしやすさが大きく異なります。

長くなりましたが、ここまでが掃除機の基礎知識の解説でした。

最後にこれまで登場した掃除機を種類ごとにまとめておさらいしておきましょう。簡単な解説も加えていきます。
 

登場したおすすめ機種おさらい

紙パック式

お手頃モデル
東芝 VC−D50K

東芝 VC−D50K
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 470〜90 ヘッド その他
本体重量 3.0kg 運転音 68〜58dB

有名メーカー品でお買い得な掃除機といえばこのモデルになるでしょう。

有名メーカーじゃなくても良いと考える方も多いかと思いますが、紙パックを購入することを考えると大手がおすすめです。
 

ちなみに汎用の紙パックを使っている方もいらっしゃるかと思いますが、それでは掃除機の本来の性能が発揮できないことも多いですからおすすめはしません。
 

紙パック式掃除機は紙パックでゴミを集めているわけですから、紙パックの性能が下がれば排気性能も下がってしまうからです。

説明書に沿って純正品を使うのがおすすめというか必須ですね。

安価なだけ合ってパイプやヘッドの接続が昔ながらの”ギュッと押し込む”方式です。

使用中に外れてしまうこともあるので、メイン掃除機として使う場合にはエアタービン以上のモデルがおすすめです。
 

エアタービン・軽量
三菱 TC-FXH5J

三菱 TC−FXH5J
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 500〜100 ヘッド タービンヘッド
本体重量 2.4kg 運転音 65〜58dB

軽量コンパクトが魅力の三菱ビケイシリーズの中の1台です。

タービンヘッドなのでカーペットやマット類は苦手ではありますが、ほぼ全部フローリングという場合やカーペットローラー(コロコロ)併用で使う場合はお得とも言えます。
 

軽量・お手頃価格でお探しの場合の候補になるモデルですね。

エアタービンモデルなので、パイプとヘッドはしっかり"カチッと”固定されます。これが今の掃除機の標準ですね。

カーペットやマットも含めてしっかりお掃除したい場合にはパワーヘッド機種がおすすめとなります。

 

軽量ボディー&パワーヘッド
三菱 TC−GXH7P

三菱 TC−GXH7P
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 300〜80 ヘッド パワーヘッド
本体重量 2.1kg 運転音 63〜59dB

上で登場したビケイシリーズのパワーヘッド版がこちらです。

本体はさらに軽量な2.1kgと、紙パック掃除機全体で見てもトップクラスの軽さとなっています。

紙パック式で軽量本体と言えばパナソニックのPanasonic MC-JP810G-W が代表的なモデルですが、結構いいお値段なんですよね。
 

それを考えると軽量・パワーヘッド・お手頃価格の3つが揃ったTC−GXH7Pはなかなか優秀ではないかと思います。

軽量重視でパワーは少し控えめではありますが、紙パックさえこまめに交換していれば十分実用の範囲です。
 

逆に小さなお子さんがいるとか、お部屋が多い・広いなどたくさん掃除機を使う場合はもう少し大きめ本体のハイパワー機種が向いているかと思います。

本体が小さい分入るゴミも少なめになってしまいますからね。

 

次走式ヘッド
三菱 TC−GXH8P

三菱 TC−GXH8P
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 310〜80 ヘッド 自走式
本体重量 2.1kg 運転音 63〜59dB

軽量コンパクトボディーで更に自走式ヘッドを備えたモデルがこちらです。

せっかく本体が軽くてもヘッドの動きが重いとやっぱり疲れてしまいますからね。
 

こちらもコンパクトな分パワーは控えめとなっています。

もう少しパワフルな機種でお探しでしたら次の東芝をご覧ください。

 

ハイパワー&次走式ヘッド
東芝 VC−PF9

東芝 VC−PF9
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 640〜60 ヘッド 自走式
本体重量 3.2kg 運転音 68〜61dB

吸引仕事率640Wは掃除機全体を通して見てもトップクラスのパワーです。

紙パック式掃除機では500〜600Wのモデルが広く普及しており、みなさんが使っている掃除機もこのくらいに該当するかもしれませんね。

これまでよりもパワーを落とすことなく、なるべくお手頃価格で、自走式。こういった条件ならトップ候補になるモデルでしょう。

本体重量も決して軽いとは言えませんが、日立のCV−PE90の3.4kgを考えれば努力のあとが伺えます。
 

もうちょっとパワーと重量の良い機種で探すなら次のパナソニックがおすすめです。

 

良バランスモデル
パナソニック MC−PK19G
パナソニック MC−PK19G
集塵方式 紙パック式
吸引仕事率 600〜60 ヘッド 自走式
本体重量 2.7kg 運転音 65〜60dB

東芝と三菱のちょうど中間のような全体的にちょうど良いスペックとなっています。

こういうバランスの取り方は本当にパナソニックは上手ですね。

親子ノズルも採用されており、狭い場所を掃除する時には足で簡単にヘッドを着脱できるのも大きな魅力となっています。
 

特に軽量重視とかハイパワー重視などの条件がない限りはもっともバランスがよくおすすめのモデルとなります。

 

サイクロン式

お手頃価格のサイクロン
パナソニック MC−SK17A

パナソニック MC−SK17A
集塵方式 サイクロン式
吸引仕事率 500〜60 ヘッド タービンヘッド
本体重量 3.1kg 運転音 65〜60dB

厳密にはサイクロンというよりは紙パック無しという感じですね。

遠心分離はほぼ行っていませんので、フィルターの目詰まりが起こりやすく小まめな手入れが必要となります。
 

とはいえ、紙パックを買う手間も代金も必要ないというメリットは残りますね。

紙パック式掃除機の場合、設計上の寿命である7年間使用すると紙パック代は約1万円ほどと言われています。
 

また、車がないなどの理由で買いにいくのが手間と感じる方もいらっしゃいますから、紙パックを使わないというだけでも魅力にはなるでしょう。

ただ、価格面でみればシャープのEC−CT12が有利、パワー面では日立のCV−SE80が有利と決め手にはかけるかもしれません。
 

▼シャープ EC−CT12

posted with カエレバ 

EC−CT12はダストケースが分離型なので慣れるまでは手入れというか組み立ては戸惑うかもしれません。でもこの価格は魅力ですよね。

シンプル構造のダストボックス同士という点では日立がライバルでしょうか。

 

ハイパワーお買い得モデル
日立 CV−SE80

日立 CV−SE90
集塵方式 サイクロン式
吸引仕事率 620〜100 ヘッド タービンヘッド
本体重量 3.9kg 運転音 65〜60dB

もともとがハイパワーなだけあって多少フィルターが目詰まりしてもそれなりのパワーは発揮してくれそうです。

その代わり本体はちょっと重めですね。

いずれにしても超人気機種東芝VC−C6が次に控えているので、予算が許すならランクアップがおすすめです。
 

自走式・軽量ボディー
東芝 VC−C6

東芝 VC−C6
集塵方式 サイクロン式
吸引仕事率 290〜20 ヘッド 自走式
本体重量 2.2kg 運転音 63〜58dB

途中まではサイクロン&次走ヘッド&軽量本体と中級モデルとしては十分なスペックとなっています。

高級モデルが目立つサイクロン式掃除機ですが、実際のところはこれくらいの価格と性能のバランスが受け入れられているようですね。
 

サイクロン式掃除機の売り上げのトップオブトップ、大正義モデルとなっています。

人気のおかげで価格も下がっており、売れ行きは更に好調と、なかなかこのモデルのコスパを超えることは難しいのではないかと思わせる状況になっています。

フィルターレスを除けばもっともおすすめの機種がこちらです。

見た目は高級機に似ていますが、あくまで途中まで遠心分離タイプなのでそれなりにお手入れは必要ですし、ちょっとした手間もかかります。

吸引力も常にベストを維持は難しいでしょう。

手入れの楽さと吸引力の維持を求めるならやはりフィルターレスに軍配が上がります。

 

使いやすいフィルターレス
東芝 VC−MG920

東芝 VC−MG920
集塵方式 フィルターレスサイクロン
吸引仕事率 200〜50 ヘッド 自走式
本体重量 3.2kg 運転音 64〜58dB

フィルターレスの元祖にして吸引力最高のメーカーといえばダイソンなのですが、重い・うるさい・自走式モデルがないなど弱点も結構目立ちます。

そこでダイソン対抗モデルとして使いやすいフィルターレスを実現したのが東芝ですね。

お手入れもしやすく自走式ヘッドでスイスイお掃除と、ダイソンよりも有利な点が多くなっています。
 

遠心分離の構造を突き詰めていくと結局ダイソンがやや優秀ではあるのですが、国内メーカー東芝ならではの気配りの届いた1台となっています。

特に女性にはダイソンよりも東芝が良いかと思います。

反対にとにかく吸引力重視ということならダイソンも候補になりますね。

 

最強サイクロン
ダイソン CY29FF

ダイソン CY29FF
集塵方式 フィルターレスサイクロン
吸引仕事率 非公表 ヘッド パワーヘッド
本体重量 3.14kg 運転音 非公表

ゴミの遠心分離技術はやはり頭一つ抜けているかと思います。

ダストケース内のサイクロン部分が洗えないという点が弱点と言われることもありますが、"洗えない=洗わなくていい"と割り切って考えることができればメリットにもなりますね。

ヘッドは床面に張り付くような感覚が強く、動かす時に重く感じる方が多いでしょう。

それが”根こそぎ吸っている”と感じて好きな方もいれば、”疲れるからいやだ”と敬遠する方もいます。

使いやすさと吸引力のバランスの問題ですね。
 

男性主体で家電を選ぶご家庭だと多少重くても問題無しで、有名かつハイパワーなダイソンが選ばれることが多いですね。

メカっぽいデザインも男性受けは良いです。
 

逆に女性主体の場合はヘッドがスイスイ進む&ダストケース丸洗い可能な東芝が好評ですね。

デザインやカラーもどちらかというと女性には東芝が好評なようです。ダイソンはいかにも重そうですからね。

ということで総合的には東芝が有利で、ダイソンを使うならキャニスターよりもコードレスを検討する方が増えています。

ダイソンのパワフルさと、コードを気にせず持ち歩ける手軽さを兼ね備えているわけですから、コードレスが注目されるのも納得です。

ダイソンのコードレスクリーナーはこちらのページで紹介しています。

以上、本文中に登場した人気モデルの簡単な解説でした。

 

まとめ

長くなりましたので要点を簡単におさらいしておきましょう。

紙パックタイプがいいかサイクロンタイプがいいかはお好みで。

▼紙パック
⭕️まとめてポイで楽チン
❌本来のパワーが発揮される場面が少ない

▼サイクロン
⭕️手入れ次第でいつでもパワー発揮
❌ごみ捨てや手入れが面倒

予算に余裕があればフィルターレスサイクロンがおすすめ。

▼フィルターレスサイクロン
⭕️手入れが楽で吸引力も維持
❌価格は少し高めのものが多い

 

ヘッドはなんと言ってもパワーヘッド

フローリングだけなく、カーペットやマット類にも対応します。フローリングのお掃除に関しても、タービヘッド式よりも上手に掃除してくれます。

特に、軽い力でスイスイ動かせる”自走式”モデルがおすすめです。

サイクロン式ならフィルターレス

サイクロン式で選ぶ場合は吸引力が維持できて、手入れも楽なフィルターレスタイプがおすすめです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回 現役店員が詳しく解説 掃除機の選び方 Part2 実際に機種を選んでみる

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