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有機ELと液晶の比較動画でお伝えしきれなかった部分
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【有機EL vs 液晶】有機ELテレビと液晶テレビはどっちがいい? メリット・デメリットを店員が解説
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明るさについて
液晶テレビと有機ELの違いとして、明るさが話題に挙がることがよくあります。
よく言われるのは
液晶は明るい
有機ELは液晶に比べると暗い
あとは、
液晶は白が得意だけど、有機ELは白が苦手
なんて言われたりもします。
これは概ねその通りじゃないかと思います。
液晶は全体を明るくするのは得意
液晶テレビ、中でも各社の上位モデルはパッと明るい画面が魅力です。
ですから、映っている映像次第では液晶テレビの方がキレイに見えることもあります。
例えば、バラエティ番組とかニュースなどは、明るく見やすい映像になっていることが多いですよね。
そういった時には液晶の方が明るくて見栄えが良いといったこともあります。
とはいえ、有機ELがすごく暗いかというと、そんなことはありません。
私の感覚にはなってしまうのですが、液晶テレビと有機ELテレビの明るさを図で表すとこんな感じです。
液晶上位がとても明るいだとしたら、有機ELは普通からやや明るいくらいですね。
確かに、3年くらい前の有機ELテレビは暗かったので、有機ELイコール暗い みたいなイメージはあるのかと思います。
ですが、明るさに関してはここ1~2年で大きく改善したので、気になるほど暗いと感じる心配は少ないと思います。
これが画面全体が明るい映像だった場合の話ですね。
ピンポイントでの明るさは有機ELが上手
部分的に明るいような画面の場合は、少し事情が変わります。
例えば、夜景など、明るい部分と暗い部分のメリハリについては有機ELが断然有利です。
左 有機ELのイメージ
右 バックライト部分駆動のイメージ
液晶テレビは確かに明るいモデルも多いのですが、そのせいで黒も明るくなってしまいます。
ですから、明るい部分が際立ちにくいです。
それに対して、有機ELは明暗の差がしっかり出るので、キリッとクリアな映像になります。
画質まとめ
液晶テレビ・有機ELテレビ、それぞれの画質面での特徴をまとめるとこのようになります。
有機EL | 液晶上位 | |
視野角 | ◎ | △〜◯ |
黒の黒さ | ◎ | △〜◯ |
白の白さ | ○ | ◎ |
全体の明るさ | ○ | ◎ |
部分的な明るさ | ◎ | △〜◯ |
液晶上位の中でも、モデルによって性能が違うのでこんな感じになります。
総合的にはやはり有機ELが有機じゃないかと思います。
店頭で案内した経験上では、お客様にいくつかの場面を見比べてもらった場合、9割程度のお客様が有機ELの方がキレイに見えるとお答えになります。
ということで、有機ELは液晶よりもキレイな映像が楽しめるテレビと思ってもらえればOKです。
液晶=バックライト
有機EL=自発光
液晶テレビのバックライト方式と、有機ELの自発光方式について軽くお話ししたいと思います。
液晶の場合
液晶テレビの液晶は、それ自体は発光していません。
身近な例でいくと、電卓とか初代ゲームボーイがわかりやすいと思います。
電卓の数字も電気が付いていないと見えませんよね。
ですから、画面の裏側からバックライトで照らしているわけなんです。
黒を表現する際には、バックライトの光をカーテンのようなもので遮っています。
ただ、それでは光が漏れてしまい、真っ黒にならないわけですね。
昼間の明るい時間にカーテンを閉めても、部屋が真っ暗にならないのと同じです。
有機ELの場合
それに対して、有機ELは画素の1つ一つが光っています。
ですから、必要ない部分は細かく電気を消すことができるわけです。
これにより、光の漏れがほぼなくなり、真っ黒が作れるようになるわけですね。
真っ黒な夜空に、輝く星で映像を作るような感じです。
バックライトの部分駆動
液晶テレビの中でも、バックライトの点灯をエリアごとに制御し、光の漏れを減らしているモデルもあります。
有名どころだと、ソニーのX95JやX90Jなどですね。
ただしこれも、大まかなエリアごとの調整なので、有機ELほどのくっきり感は出せないケースが多いです。
ミニLED登場
ちなみに、最近出てきたミニLEDはこの問題を解決しようとしたものです。
今までのエリア制御よりも、さらに細かくライトの点灯範囲を調節することで、液晶テレビとは思えないほどくっきりとした黒を表現しています。
ということで、明暗のメリハリについてはかなり優秀です。
順番で言えば、自発光の有機ELが一番優秀で、ミニLEDが僅差で迫っている印象ですね。

▼ミニLEDの解説動画はコチラ
おまけ
さらに余談なんですけど、バックライトにはエッジ式と直下式というものがあります。
バックライトの配置を表しているんですけど、正直これはどっちでもいいです。
直下式の方が明るいように思えるのですが、実際は、直下式でもいまいちなモデルは暗く、色もくすんで見えたりします。
逆にエッジ式でも優秀なモデルなら十分な明るさがあって色もキレイになります。
▶︎直下型かエッジ型かでは評価が変わることはない
▶︎全面直下式の部分駆動ありなら評価プラス
っていう感じです。